逮捕も立件もされない不思議。パー券裏ガネ疑惑「限りなくクロ」に近い萩生田光一が雑誌で見せた“余裕”

 

萩生田氏、『文藝春秋』で言い訳

『文藝春秋』3月号に掲載された鼎談で萩生田氏は、

(安倍派では)「販売ノルマを超えた分は、活動費として派閥から戻す。それはこちらで処理をしているので、収支報告書には載せなくていい」

という“言い伝え”があったとし、

「この言い伝えを、みんなが律義に何十年も守ってきたのがウチの派なんです。その判断が間違っていたことが今さら明らかになって、恥ずかしい思いをしているのが正直なところです」

と弁明。また裏金の金額が大きかった点を指摘されると、萩生田氏は、

「安倍派ではコロナ禍の状況をかんがみて、パーティ券の販売ノルマを減らしたことを、事前に事務所担当者が知らなかったという事情もある」

などと反論し、

「もし当時、私が派閥の運営に関与してそれを知っていたら、そんなに頑張って売る必要はなかった。結局、歴代の事務総長たちは全然(ノルマを)オーバーしておらず、我々だけが一生懸命売って、手元に残ったという思いが残ります」

と言い訳する。

さらに、萩生田氏は、

「年末年始もこれだけ批判をされてお詫びをしてきたという点では、一定の社会的制裁を受けたと思います。立件されなかったのに、検察が期待値を上げたことで『この人たちは悪いのに助かった』みたいに思われるのは、すごく理不尽な話です」

と逆ギレした。(*2)

裏金でメディアと会食?

萩生田氏は、

「自民党は、失敗は失敗としてもう少し寛容に、『まずかったけど頑張れよ』と言ってくれる政党かと思ったら、党内からも『処分、処分』と言われて……」

「“生贄”を出さないと終わらないような雰囲気になっていて、ちょっと寂しいなと思います」

とまで言い放った。

萩生田氏は安倍派5人衆の立件見送りが報じられたあとも直ちに会見を開かったが、そのことに対する批判も巻き起こることはなかった。(*2)

裏金問題だけでなく、旧統一教会問題についてもマスコミの萩生田氏への追及は甘い。

引用・参考文献

(*1)「萩生田氏の裏金、5年で2728万円 『事務所の引き出しで保管』」朝日新聞デジタル 2024年1月22日

(*2)「2700万円裏金でも萩生田に反省なし! 月刊誌で被害者気取り発言、『裏金はメディアとの会食に使った』とマスコミを恫喝」LITERA 2024年2月22日

(『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』2024年3月9日号より一部抜粋・文中一部敬称略)

この記事の著者・伊東森さんのメルマガ

初月無料で読む

伊東 森さんの最近の記事

image by: はぎうだ 光一 - Home | Facebook

伊東 森この著者の記事一覧

伊東 森(いとう・しん): ジャーナリスト。物書き歴11年。精神疾患歴23年。「新しい社会をデザインする」をテーマに情報発信。 1984年1月28日生まれ。幼少期を福岡県三潴郡大木町で過ごす。小学校時代から、福岡県大川市に居住。高校時代から、福岡市へ転居。 高校時代から、うつ病を発症。うつ病のなか、高校、予備校を経て東洋大学社会学部社会学科へ2006年に入学。2010年卒業。その後、病気療養をしつつ、様々なWEB記事を執筆。大学時代の専攻は、メディア学、スポーツ社会学。2021年より、ジャーナリストとして本格的に活動。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版) 』

【著者】 伊東 森 【月額】 ¥330/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 日曜日

print
いま読まれてます

  • 逮捕も立件もされない不思議。パー券裏ガネ疑惑「限りなくクロ」に近い萩生田光一が雑誌で見せた“余裕”
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け