水上恒司を若手トップ俳優に引き上げた「超目利き社長」が記者に語ったこと。退所・独立相次ぐ芸能界で光る「スター発掘の嗅覚」

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ドラマ『ブギウギ』や映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』で次々と成功をおさめ、いまや若手トップ俳優の代表格となった水上恒司さん(24)。NHKと民放各局が、連ドラ起用をめぐって争奪戦を繰り広げているとも噂されていますが、そんな水上さんにも不遇の時代がありました。一時は芸能界から消えかけた水上さんを救った「超目利き社長」と事務所が果たした役割とは?芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが詳しく解説します。

芸能人の「事務所離れ」「独立ブーム」は時代の流れ?

新年度、新学期、新生活を迎えるこの時期に芸能人の事務所退所、独立が立て続けに発表されました。

多部未華子、黒木華、佐々木蔵之介、佐藤隆太、田中哲司…等々。

多部は、2021年12月に第一子出産後に子育てと仕事を両立させるように少々仕事は減らしたものの、『マイファミリー』『いちばんすきな花』に番手出演、CMも『花王』『日清製粉』『森永製菓』という大手と契約、コスパの非常に高い女優のひとりです。

それは黒木についても同じで、不満を抱えるようなものは見当たらないように思うのですが…。

もちろんそんな原因を「実は…」なんて公にするほどバカではないでしょうから、色々と詮索したところで真実は出てこないわけで、“時代は変わったなぁ…”とスルーするのがいいような気もします。

内山理名が退所した事務所『スウィートパワー』の社長ってどんな人?

立て続けの退所、独立に私の目が止まったのは、26年間在籍した『スウィートパワー』生え抜きの内山理名の退所でした。

『スウィート~』はこれまでにも様々なトラブルが報じられてきた事務所ですが、私は漠然と“内山だけは退所、独立はないだろうな…最後まで社長と添い遂げるんだろうなぁ”と思い込んでいました。

事務所設立当初、社長が私に漏らしていた「タレントは遊びを覚えるとダメになってしまう」という名言も虚しく、『スウィート~』の存続さえ危ぶまれる危機を迎えていなければいいのですが…。

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不遇の水上恒司を若手トップ俳優に引き上げた「超目利き」

『スウィート~』の社長は、タレントの管理術においては色々と後ろ指を指されることも多いかもしれませんが、私個人が思うに“スターになる原石を見出す眼力”の高さは、並外れた能力を持っていらっしゃるのは間違いないでしょう。

これまで堀北真希、黒木メイサ、桐谷美玲を発掘し育て上げた社長ですが、最近その眼力に改めて驚いてしまうのは水上恒司の活躍でしょう。

2021年の旧・岡田健史という芸名使用の存続を含め、契約解除や独立問題は裁判にまで発展しました。

暫く不遇をかこっていた水上は、昨年7月期の『真夏のシンデレラ』をきっかけに露出も増え、朝の連続テレビ小説『ブギウギ』ではその存在感が一気にクローズアップされた活躍で、昨年12月に公開された『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』は約44億8,000万円を突破中です。

現在、NHKと民放各局で連ドラに起用したい男優としてNo.1…と思うくらいに水上の争奪戦が水面下で繰り広げられているとも言われています。

12年前、『スウィート~』の社長が、福岡に住む野球漬けの泥まみれの中学生に声を掛けなければ、こんな金の卵は埋もれていたのかもしれないと、彼を見る度私は思ってしまいます。

もちろん本人の努力と持っている運もあるでしょうけれど、その後はどうであれ、声を掛けた事実、芸能界に誘い入れた眼力は間違いなくこの社長のなせる業でしょう。

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