来たぞ1ドル160円…からの155円。円安&相場乱高下の「真犯人」は?「日本通貨危機っぽい雰囲気」はあくまでも雰囲気だけ(馬渕治好氏)

 

世界株価は、個別の企業決算などを受けて想定以上の乱高下、週を通じては米IT大手の決算を受けて世界的に株価が上昇、円相場は実弾介入がなく、円安方向にすっぽ抜け

「過ぎし花~先週(4/22~4/26)の世界経済・市場を振り返って」より
(まとめ)
先週の世界株価は、日米の個別の企業決算などを受けて、想定以上に上下に振れました。その背景としては、足元の市場心理が神経質になっていることが指摘できるでしょう。ただ、週末にかけては、4/25(木)の米国市場の引け後に発表された、マイクロソフトとアルファベットの決算が好材料視され、4/26(金)の世界株価を持ち上げたため、週を通じては世界的に株高の色合いが濃くなりました。
円相場は、いつまでも日本政府が実弾介入を行なわないため、とうとう投機筋の円売りが加速し、1ドル158円を超えました。

(詳細)
先週の日米を含む世界株価は、日米企業の個別決算などを受けて、当方の想定以上に株価が振れました。たとえば日経平均は――
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円相場の波乱が他市場にとっても懸念要因か、日本は祝日が多いが

「来たる花~今週(4/29~5/3)の世界経済・市場の動きについて」より
(まとめ)
今週は、引き続き日米で決算発表社数が多く、かつ米雇用統計など注目度の高い経済統計の発表があります。かつ、4/30(火)~5/1(水)は、米国でFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されます。
このように材料は極めて多いのですが、為替市場において、どこまで投機的な円売りが嵩むのか、それに対して日本政府の円買い介入は出るのか出ないのかが、結果によっては円相場が極度の波乱に陥るかどうかのカギとなりそうです。円相場の波乱が日本株にどういう影響を及ぼすのかも、見通しにくいです。

(詳細)

今週は、材料が極めて多いです。日米などの企業の1~3月期などの決算発表は、引き続きかなり多数です。マクロ経済統計では――
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【中長期シナリオ結論】(2024/2/23時点)

(毎号最後に掲載します。変える必要がないと考えている間は、まったく変えません。)

1)「当面」の展望
世界経済は着実に悪化している。そのため、世界株価は下落し、外貨安・円高も進もう。特に足元の日本株は買われ過ぎ(長期的な構造改革が短期的に進むと「誤解」した海外投資家の買いや、米国株なども含めての「AI祭り」など)だ。「当面」の日経平均の安値は――
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image by: chaponta / Shutterstock.com

馬渕治好この著者の記事一覧

1977年東京教育大学(現:筑波大学)附属高等学校卒業、1981年東京大学理学部数学科卒業、1988年米国マサチューセッツ工科大学経営科学大学院(MIT Sloan School of Management)修士課程修了。1981年に(旧)日興証券入社。1986~88年は2年間休職し、米国留学。他の期間は、ほとんど調査関連諸部門を歴任。2004年8月~2008年12月は、日興コーディアル証券国際市場分析部長を務めた。2009年1月より、独立した形で経済・市場分析業務を行なっている。日本経済新聞夕刊のコラム「十字路」の執筆陣のひとり。テレビ・ラジオ出演も数多い。CFA協会認定証券アナリスト(CFA、Chartered Financial Analyst)

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