「褒めて伸ばす」は本当に有効か?厳しく指導しないと組織が守れなくなる現実

 

私は、この262の法則を活用し、各階層を下記のように定義付けています。

・2割の意欲の高いスタッフ・・・「指示がなくとも行動できる」

・6割の普通のスタッフ(上記層に近い人)・・・「指示があれば、継続して、行動できる」

・6割の普通のスタッフ(下記層に近い)・・・「できることはできるが、指示がないとやらない人、継続できない人」

・下部の2割の意欲の低いスタッフ・・・「指示したこともできない、ルールさえも守れない」

このように、下部の2割のスタッフというのは、基本的に「自分勝手」でルールや決めごとを守らない傾向が強いのです。また、にもかかわらず、自分では「できている」と思っている人が結構多いのも厄介なところです。

なので、こういったスタッフには、ある程度厳しく指導し、ルールを守らせたり、決めごとをしっかり順守させることが重要であり、ルールを守らないことに対してこちら側が何も反応しないと、かえって、言い方が悪いですが、つけあがってより”悪い態度”を助長させる傾向が強いのです。

もし、何も指導しないと、”組織が組織として機能しなくなる”きっかけにもなりますから、この層は「辞めても仕方ない」と思って対応することが大切ではないでしょうか?また、厳しい言い方になりますが、そもそも「できない」スタッフであるため、たとえ辞められても組織的には何も支障もないでしょう。

そして、それ以外のスタッフには、もちろん言い方や指導方法を考える必要がありますが、私自身としては、相手のことを本当に思って、昭和的かもしれませんが、「こころ」で向き合って接すれば、ある程度厳しく指導しても「分かってもらえる」率は高いと感じています。

冒頭にも書きましたが、確かに、最近の子は、小さい頃から「叱られる」ことがなく「叱られる」ことに慣れていない側面はありますが、しっかりとした理由があり(内容をしっかり説明することが大切)、本人のことを思った指摘であれば、厳しい指導も受け入れる要素はあると思います。これは私の過信かもしれませんが、そういった指導を待っている子もいるのではとも思います。

要は、相手のスキルや性格に合わせて指導することが大切で、世間の風潮を恐れて、通り一遍な指導をすることが最も良くないことなのです。

image by: Shutterstock.com

中西敏弘この著者の記事一覧

若手飲食店コンサルタントとして、人気急上昇中の飲食店経営コンサルタント、中西敏弘が「売れる」飲食店作りの秘訣を論理的に、そして分かりやすく解説します。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 飲食店経営塾 』

【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

print
いま読まれてます

  • 「褒めて伸ばす」は本当に有効か?厳しく指導しないと組織が守れなくなる現実
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け