自民保守と地方政治に決定的に足りない「犯罪の自覚」
実弾に関しては、もっと理解不能です。冠婚葬祭、観劇イベント、慰安旅行などで、地方の有権者が政治家に「たかる」のは収賄だし、犯罪です。
どうして地方の政治組織にはそのような犯罪性、反社会性があるのか、どうして関係者には反省がないのか、これもサッパリ分かりません。
麻生太郎氏は、齢80を超えて日本という国や、保守政治の行く末に対して、大所高所から「自分の功績を歴史に刻みたい」時期に来ているのだと思います。
だったら、お願いですから説明していただきたいです。
政治と金の問題で、どうやら麻生氏を始めとする中央政界の自民党政治家が、「私腹を肥やしている」のでは「なさそう」なことは分かりました。少なくとも、仮に裏金であっても、政治資金で私邸の増築をしたり、家族を留学させたりはしていないのは分かりました。あそこまで課税を拒否しているというのは、そのように理解できます。
だったら、地方に金を撒いているわけで、ならばそれは飲食か実弾でしょう。であるのならば、どうして飲食が必要なのか、どうして実弾を要求する犯罪的な集団に頼らないと地方の保守政治が成立しないのか、とにかく説明を求めたいと思うのです。
その核心を突かなければ、政治改革は永遠にできないし、自民党を中心とした保守政治は安定しないでしょう。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2024年6月18日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。コロナ禍を契機に、東京とはまったく異なる変容をみせているニューヨークについて考察する「大都市NYの変化を考える」もすぐ読めます
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