木村拓哉さん(51)主演の連続テレビドラマで「異常現象」が発生し、芸能関係者をざわつかせています。先日の『Believe-君にかける橋-』最終回視聴率は、それまでの9%台から13.2%にジャンプ。また2年前の『未来への10カウント』でも、9~11%台をウロウロしていた視聴率が最終回で突然13.1%になりました。なぜキムタクのドラマは「初回と最終回が高視聴率」になり、結果として平均視聴率二桁台をぎりぎりキープできてしまうのでしょうか?芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが、キムタクの不思議なパワーの謎に迫ります。
最終回にいきなり「高視聴率」木村拓哉が起こす奇跡
6月25日に発表された視聴率に、芸能関係者たちがザワザワしています。
それは、健闘したり大惨敗したりの4月期連続ドラマがあまたある中で、キムタク主演の『Believe-君にかける橋-』最終回視聴率が、いきなりのジャンプアップをみせたからです。
初回こそ11.7%と“高視聴率男・木村拓哉復活か!”と期待されたものの、第3話~第8話の視聴率は全て9%台というジリ貧状態だったドラマが、第9話の最終回はいきなりの13.2%…週刊視聴率ランキングでは堂々の第4位にも輝きました。
初回から大ラス前の平均視聴率は9.9%で、このままだとキムタク主演のドラマではとても不名誉な“平均視聴率一桁台”で終わる可能性もあったのですが、最終話の巻き返しにより、辛うじて二桁に乗せた10.3%で終わることができたのです。
この視聴率の推移で私の頭の中に浮かんだのは、2年前の『未来への10カウント』で憶えていた違和感でした。
このドラマも、初回視聴率は11.8%と期待されたわけですが、第2話以降は9~11%台をウロウロ…ところが第9話の最終回はいきなりの13.1%…平均視聴率は10.9%でした。
これがキムタクパワーなのか?通常では「ありえない…」の声も
私は、1話完結の連続ドラマ以外は、第2話以降視聴率が失速すればそのまま、第2話以降盛り上がりをみせれば最終話に向けて徐々に視聴率は上がっていくという認識を持っていたので、この“最終話だけいきなりジャンプアップする視聴率”に違和感を憶えたものでした。
私の周辺のドラマ好きな人物たちと話をしても、「今はネットの影響も大きいみたいだから、話題になったとしても1回観て、つまんねぇ~と思えば2度と観ることはないですよ…」という意見は昔から今も変わっていません。
また仕事仲間の芸能関係者たちに聞いても「確かに物語の肝の“未来への希望や再生”という終わり方でしたが、それまでの伏線回収ばかりで、特に目新しい展開もなかったことが若干の消化不良を残しました」という感想が聞かれました。
どんでん返しやサプライズを期待した視聴者が“最終回に何かある!”とチャンネルを合わせたのでしょうか…それだけで4.1ポイントも数字がジャンプアップするものでしょうか…。
51歳の木村拓哉は「平均視聴率二桁」をいつまで死守できるのか?