なぜ、有名人が「パニック障害だ」と発表するとその病気の診断数が増えるのか?

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有名人がパニック障害であると発表した直後は、その国民の中でもパニック障害の診断数が増えるという研究結果が出ました。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、その内容について詳しく紹介しています。

有名人の病名発表とパニック障害の診断

◎要約:『韓国における有名人の病名発表があった後には、明らかにパニック障害の診断が増加傾向にある』

今回は、韓国において有名人が病名発表を行った後に、パニック障害の診断にどのような影響があったのかを調べた研究をご紹介します。

韓国における有名人の病名発表後のパニック障害診断

Incidence of Panic Disorder Diagnoses After Celebrity Disclosures of Panic Disorder in South Korea

韓国の全国民を対象としており、診断に関する保険データや検索に関するデータを分析しています。

3人の有名人によるパニック障害の病名発表があった2010~2012年前後でどのような影響があったのかを調べています。

結果として、以下の内容が示されました。

・有名人による病名発表後にはそれまでの傾向から予想されるよりも大きな診断数の増加がありました(2021年には10万人あたりの診断数が7530人に達しており、これは有名人による発表がある前の傾向から予想されるよりも7倍以上の増加となっていました)。

・インターネット検索の増加が起こった後には、(数か月のタイムラグを経て)診断数の上昇が起こっていました。

有名人の病名発表により、疾病に関する知識の共有がなされると同時に、偏見が軽減し、相談しやすくなった傾向があるのかもしれないと思われました。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 もりさわメンタルクリニック 【発行周期】 日刊

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