PayPalマフィアが強力サポート。トランプが副大統領に指名したバンスを金銭的にも政治的にも支える人物の正体

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7月15日、副大統領候補にJ・D・バンス上院議員を指名したトランプ元大統領。若干39歳の元ベストセラー作家というバンス氏の指名は大きな話題となりましたが、その背景には強力な後ろ盾があるようです。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では世界的エンジニアとして知られる中島聡さんが、バンス氏を金銭的にも政治的にも支え続ける人物の存在を指摘した記事を紹介。さらにその「King Maker」と呼ばれる人物やイーロン・マスク氏らが、上院議員歴わずか2年のバンス氏を副大統領候補として送り込むために取った行動についても別記事から引いています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:私の目に止まった記事

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

私の目に止まった記事:米副大統領候補JD Vanceは、”King Maker”が金銭的にも政治的にも支持して来た

Peter Thiel plays kingmaker again as Trump picks JD Vance for Veep

トランプ大統領が副大統領候補に選んだJD Vanceに注目が集まっていますが、彼を金銭的にも政治的にも支持をして来たのは、“King Maker”として知られるPater Thielだと指摘する、とても興味深い記事です。

Peter Thielは、PayPalマフィアの一人であり、Facebookに初期の段階から投資するなど、多くの起業家・ベンチャー企業を育てたことから“King Maker”とも呼ばれいるのです。

JD Vanceが初めてPeter Theilに会ったのは、彼がまだYale大学で法学を学ぶ大学院生だった時(2011年)だそうです。卒業後、Vanceは、しばらくして、シリコンバレーに移り、ThielのMithril Capitalに“junior investor”として参加し、その後、Steve Caseが立ち上げたVC、Revolutionに移り、さらに、自分のVC、Narya Capitalを立ち上げた際には、Thielに投資をしてもらったそうです(同時に、Eric SchmidtとMarc Andreessenからも投資を受けています)。

Vanceは、2016年にいわゆる“Rust Belt”で育った自分の少年時代を描いた本、『Hillbilly Elegy』という本を出版し、それがベストセラーとなりました。New York Timesは、彼の本を「なぜトランプ氏が大統領になれたかを説明する本の一つだ」と評価したそうです。この本は、後に映画化され、Netflixで視聴が可能です(邦題:「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」)。

Vanceが2022年の上院議員戦に参戦することを決めた際には、Thielは$15millionを政治資金として提供したそうです。Vanceは、共和党の中の予備選に勝ち、さらに本戦では民主党のライバルを倒して、上院議員の座を獲得しました。

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