広報下手のハリス陣営。移民問題やパレスチナ問題にどう対応?
ハリスに関しては、南部国境問題を担当したのに実績がないという批判が物凄く広がっていて、一種の定説になっています。まずは、この説に対してしっかり反論するというのも大切です。
彼女については「主担当になって9ヶ月も南部国境に行かなかった」と批判されていますが、それは「難民申請者と一緒にいる写真」を撮られると「ハリスは移民導入を進めている」という解説付きで言われるので回避しただけだと思います。
それよりも何よりも、当初深刻だったホンジュラスからの移民流入を止めたことでは、大きな成果があったのは事実です。この点をもっとアピールすべきで、これは広報の問題だと思います。
鬼検事の手法でギャング取り締まりのノウハウを伝授してきたのですが、左派系の広報がそうしたことをPRするとハリスの人権派イメージを傷つけるとでも勘違いしたのかもしれません。今からでも遅くないのでカバー可能な問題だと思います。
もちろん、現在はベネズエラからの難民申請者が多いのですが、ベネズエラ問題については、ロシアとの関係もありアメリカの外交政策という大きなテーマになります。また、ベネズエラを追い詰めたのはトランプでもあるわけで、そこを徹底して突いていく戦法もあるでしょう。
外交ということでは、ウクライナとガザの問題があります。とりわけ、今週にはネタニヤフが来米する中で、早速ハリスの外交力が問われるように思います。ハリスの夫君はユダヤ系ですが、ハリウッドの弁護士ということもあり、連れ子たちも含めて対パレスチナ強硬派では「ありません」。
ここで、バイデンより数ミリだけパレスチナ寄りで、しかもネタニヤフが呑めるような和平案を説き伏せるようなことができれば、一気に評価も上がるかもしれません。
バイデンより数ミリだけパレスチナに寄るということは、党内左派との融和にも繋がります。難しいですが早速正念場です。
とにかく、バイデンは大統領を辞めないにしても、ここからは事実上この政権はハリスが主導してゆくし、またそのように見られていくわけです。失敗は許されないのです。