保守派を自称する人々が第一に優先して守りたいもの
…そんなわけで、保守派を自称する人たちが何を守りたいのか?…それは人それぞれだと思うけど、安倍晋三しかり、ドナルド・トランプしかり、トミー・ロビンソンしかり、目的のためなら平然と歴史を改竄したりデマ情報を拡散するような人たちに共通してるのは、まず第一に優先して守ろうとしているのが自分自身、つまり「保身」だという点だ。
今回、イギリスで起こった暴動にしても、1000人近い人々が逮捕され、500人近い被告が有罪判決を受けて何年間も刑務所へ送られるのに、その暴動を扇動したトミー・ロビンソンは、キプロス島のリゾート地のプールサイドでバカンスを満喫してる画像を投稿した。百歩ゆずって、キッカケとなったサウスポートの殺傷事件の容疑者の少年が、本当に違法移民でイスラム過激派だったのならともかく、その発端は捏造されたデマ情報だったのだ。デマ情報などに踊らされて何年も刑務所へ行くことになるなんて、これほどバカバカしいことはない。
2021年1月6日にアメリカで発生した議事堂襲撃事件にしても、ことの発端は前年11月の大統領選挙でジョー・バイデンに負けたドナルド・トランプが、自分の敗北を認めずにデマを吹聴したことだ。議会でバイデンの次期大統領就任が正式に確定されるこの日、ホワイトハウスに隣接した広場で支援者を集めた集会を行なったトランプは「私の選挙での勝利は極左の民主党の奴らによって盗まれた!」と何の根拠もないデマを繰り返し、支援者らを「今から議事堂へ行くぞ!」と扇動した。
そして、その支援者らの大行進に、ネットでこの情報を知った極右勢力やQアノン信奉者などが次々と加わり、議事堂襲撃へとエスカレートした。この暴動では、警察官3人を含む計10人が死亡し、これまでに1000人以上が起訴され、すでに多くの参加者が刑務所へ送られた。中には18年の禁固刑を言い渡された者もいる。だけど、デマ情報を拡散して暴動を扇動したドナルド・トランプは、複数の罪状で起訴されつつも、この起訴すらも「民主党による選挙妨害だ!」と、これまた何の根拠もないデマで批判し続けてる。
でも、もしも今年11月の大統領選挙でトランプが勝てば、たとえすべての罪で有罪判決を受けたとしても、ドランプは自分自身に大統領令で「恩赦」を出し、自身の犯罪をすべてチャラにすると見られてる。つまり「都民ファースト」と連呼してた小池百合子の実体が「自分ファースト」だったように、「アメリカファースト」と繰り返すドナルド・トランプも、その実体は「自分ファースト」だったというわけだ。
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