トミー・ロビンソンやドナルド・トランプと同類の安倍氏
そして、自分の保身のためには自殺者を出しても公文書の改竄を強行したと見られてる安倍晋三も、例に違(たが)わずトミー・ロビンソンやドナルド・トランプの同類だ。どんなにご立派な政策や目標を掲げても、そんなものはあくまでも選挙で大衆を騙すための撒き餌であって、本気で達成する気など毛頭ない。2007年の第1次安倍政権で発覚した「消えた年金問題」にしても、安倍晋三は「来年の3月までに、最後の1人まで、最後の1円まで解決します!」と連呼したけど、「最初の1人」も解決せずに後の民主党政権に丸投げした。
同じく2007年、安倍晋三は夏の参院選で「私の内閣で北朝鮮の拉致被害者を最後の1人まで取り戻します!」と連呼したけど、結局「最初の1人」すら取り戻せなかった。ちなみに、2013年に日本維新の会から参院選の比例に出馬して政界復帰を果たしたアントニオ猪木は、当時の首相だった安倍晋三に「力道山のパイプを使った北朝鮮との水面下の接触」を打診したけど、安倍晋三はこれを拒否したという。
この一件だけでも、安倍晋三が選挙のたびに思い出したように繰り返してた「拉致問題の解決は安倍政権の最優先課題です!」という言葉が、集票のための撒き餌だったと良く分かる。安倍晋三にとって拉致問題は、選挙の時に自分のナショナリズムやリーダーシップをアピールするための便利な道具であって、決して本気で解決する気などなかったのだ。
選挙のためなら拉致問題も利用し、集票のためなら組織的に裏金を作って脱税もする。政権維持のためなら韓国のカルト教団とも手を結び、自分が首相であり続けるためなら公文書ですら改竄する。これが安倍晋三の確立した「新しい保守」の姿であり、この延長線上にあるのが、デマで大衆を扇動するトミー・ロビンソンやドナルド・トランプなど「新しい極右」なのだ。
…そんなわけで、今年は世界的な「選挙イヤー」で、1月には台湾総統選、2月にはインドネシア大統領選、3月にはロシア大統領選、4月には韓国総選挙、5月にはインド総選挙、6月にはEU議会選挙とメキシコ大統領選が行なわれた。そして、日本でも夏までに複数の補選と東京都知事選が行なわれ、来月にも自民党総裁選とその後の衆院選が行なわれ、11月にはアメリカ大統領選も行なわれる。
これらはすべて「新しい保守」や「新しい極右」によるデマ情報が拡散されるには十分過ぎるほど肥沃な土壌であり、自民党のネット工作員たちもトランプを支持するQアノン信奉者たちも、ここぞとばかりに敵対勢力を貶めるデマ情報を垂れ流して来るだろう。そしてそれは、生成AIで作成した一見フェイクとは思えない精巧なデマである可能性が極めて高い。どうか皆さん、選挙を狙ってピンポイントで攻めて来る悪質なデマに踊らされないように、十分に注意してほしい。
(『きっこのメルマガ』2024年8月21日号より一部抜粋・文中敬称略)
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