日本経済は、なぜこれほどまでに停滞してしまったのか、豊かなアメリカとの差はどこにあるのか?無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』著者・土井英司さんが紹介する一冊が、その本質を掴み取っています。
【日本経済の本質的課題がわかる名著】⇒『アメリカはなぜ日本より豊かなのか?』

野口悠紀雄・著 幻冬舎
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、東京大学、大蔵省、エール大学博士号(経済学)を経て、一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを歴任したファイナンスの専門家、野口悠紀雄さんによる注目の論考。
若い頃アメリカに留学し、50年以上にわたって、「アメリカはなぜ豊かなのか?」を考え続けてきたという著者が、政治面、経済面、その他から、アメリカ成功の要因を解き明かした、興味深い内容です。
本書によると、アメリカと日本の賃金の差は、2022年時点のOECDの統計で約1.9倍。ソフトウェア・エンジニアの給与で見ると約4倍。金融専門家の初任給で見ると、なんと7.5倍もあります。
なぜこの差は縮まらないのか?
なぜ現在産業界が賃上げをしているのに、人々の暮らしは楽にならないのか?
なぜ熊本にTSMCの工場ができ、全国でインバウンドが盛り上がっても、経済は良くならないのか?
なぜ好調だった日経平均は下がってしまったのか?
本書には、これらすべてに対する答えが書かれています。
もともとは、「現代ビジネス」「東洋経済オンライン」「ビジネス+IT」「ダイヤモンドオンライン」「時事通信 金融財政ビジネス」に公表した記事をもとにしているらしいですが、これはぜひ読むべき一冊だと思います。
これから行われるアメリカ大統領選がどう経済に影響を与えるのか、日本の自民党総裁選で、どんな人が選ばれるべきなのか、その詳細がわかる内容でもあります。
現在、多くの人が気にかけている為替レートに関しても、適正なのはいくらなのか、それはなぜなのかが書かれており、今後の経済をジャッジする上で、貴重な道標となるでしょう。
政治家・企業リーダーにとっては、今後の日本の課題が明確になるという点で、必読書と言えると思います。







