SNSで突っ込まれ大成功。ドン・キホーテの「非常識だけど真面目」な戦略が凄い

 

さっそく、本文の中から気になる部分を赤ペンチェックしてみましょう。

カテゴリーリーダーの仕入れの最終権限の金額は、年間で約500億円から約4000億円

自分の権限を自ら剥奪し、部下に与える

「格好いい店」というのは、得てして主語が自分(自社)になりがちです。つまり、会長が言った「格好いい店はつくるなよ」とは、主語が自分になっていることへの戒めでもある

担当者が必死に棚を確保した商品ですから、各人が責任を持って在庫を管理

当社では管理はしませんが、厳しい評価はあります。会計上の在庫の期限は1年と定められていますが、当社では、6カ月を超える在庫は「不稼働在庫」、そして、3カ月を超える在庫は「興味期限切れ」、という評価をされる

お店、買い場は楽しく、会社は真面目に

「○○といえばドンキ」を増やせ!

当社の権限委譲には4つの要素があります。「明確な勝敗」「タイムリミット」「最小限のルール」「大幅な自由裁量権」がそれです

業界トップクラスの企業には、その企業を代表する商品が必ずあります

「驚きの面白さ」--。これが答えです

ドンキの「CV+D+A」

CV:コンビニエンス(便利さ)

D:ディスカウント(安さ)

A:アミューズメント(面白さ)

実はこの、変なワードというのが結構大事なんです。SNSを見ていたら、「素煎りミックスナッツDX(デラックス)」について「黄金の究極比率って、どういうこと?」といったつぶやきがありました。これこそ私たちが求めていたドンキに対する突っ込みです。整理し過ぎて正しいことだけ伝えると、突っ込みどころがなくてスルーされる

「How3カ条」で顧客への刺さり具合をチェック

(1)顧客のメリットを表現できているか

(2)アイキャッチ力があるか

(3)ストーリーに納得感があるか

オネストPOPというのは、お客さまに全部ネガティブなことも含めてお伝えします……というPOPで、例えば「仕入れ数の桁を間違えたので助けてください」とか、「去年売れたから今年も売れると思ったけどダメでした」といったPOPを掲げて、値下げをしている商品があります

What3カ条で商品の売りを明確化

(1)しっかりターゲットを見定められているか

(2)顧客のメリットに還元されているか

(3)『世の中の当たり前』ではなく独自性があるか

創業者の安田隆夫氏が書いた、『運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」』も面白い本でしたが、こちらも負けず劣らず面白い本でした。

※参考:『運 ドン・キホーテ創業者「最強の遺言」

商品開発やマーケティングに興味のある方には、超絶おすすめです。

ぜひ、読んでみてください。

image by: Sakarin Sawasdinaka / Shutterstock.com

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Amazon.co.j立ち上げに参画した元バイヤー、元読売新聞コラムニスト、元B11「ベストセラーBookV」レギュラーコメンテーター、元ラジオNIKKEIレギュラー。現在は、ビジネス書評家、著者、講演家、コンサルタントとして活動中の土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介。毎日発行、開始から既に4000号を超える殿堂入りメルマガです。テーマ:「出版/自分ブランド/独立・起業」

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【著者】 土井英司 【発行周期】 日刊

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