もう誘惑の塊。NYに住む日本人社長が、日本のコンビニへ7年ぶりに入ってみたら…

 

想像してください。 日系人でもなく、27歳まで普通に日本人として日本で暮らし、毎日のようにコンビニに通っていた人間が、7年ぶりコンビニのパンに遭遇した瞬間の感動を。 日頃カッチカチのベーグルしか食べてない人間が7年ぶりにふんわりちぎれるチョコホイップパンを見た時の衝撃を。

すべてがヤバいくらい美味しそう。 7年ぶりということは、もちろんほとんどが初めて見る “新製品” です。

この興奮を伝えるため、その場でケータイから地球の裏に国際電話を掛けるます。電話に出た、ちょうど日本と真逆のこの時間に新聞の入稿をしているニューヨークのスタッフに「おまえ、モッチリ食感塩キャラメルロールって知ってっか?」

もしもし、の前にいきなり問う。 「シャちょー、切っていいっすか?」

ここで計算に入るわけです。 できることなら、この棚のパンすべてを買い占めたい。さすがにそれは無理なので、3個か。 いや、4個はイケるな。 この中から選抜4個。残酷かつ難関な課題を抱えます。これ以上過酷な試験はない。

ここ数年稀に見るほどの勝負に、仕事でも見せた事のない真剣な表情で4個を選ぶこと、20分-。さっき睨みながら入店してきた男が、今はパンコーナーでハァハア言ってる変質者に変わる( ヤマザキのランチパックだっけ?アレ、もう国の重要文化財にした方がいいよね)

妥協なき選択を終え、やっと選び終わった戦士は満足感ととにドリンクコーナーに足を運びます。

ここでも愕然とする、、、 「お茶だけで何種類もある!!!!!!!!」

実際、アメリカの小売店で見るドリンクコーナーは僕が渡米した25年前から比べ、顔ぶれはほぼ一緒です。 多分、そのずっと前から同じ。 そしてこれから先もずっと同じ。

コーラ。 スプライト。 ドクターペッパー。 マウンテンデュー。 それぞれのライト。 チェリー。 カロリーゼロ。 があるだけ。 全員の好み趣向にいちいち合わせられない多民族国家は、逆に選択肢が絞られていく。これは僕が発見した法則。

単一民族国家は趣味趣向が同一からスタートできるのど、選択肢の幅が逆に広がっていく。日本の方がイチプロダクトにおいて、種類数が多い。

すべてが美味しそうに見える日本製のソフトドリンク売り場を前に今度は「まいっちゃったな~…。 困っちゃうな~…」とニヤニヤ、声は出ずともニヤけている自分に気づく。いや、気づいていない。

ガン飛ばして入店してきた男が、パンコーナーでハァハアいって、今度はドリンクコーナーでニヤニヤしてる(そろそろ通報されるぞ)

やっとペットボトルのお茶とストローを挿すタイプのコーヒーを持ってレジに向かう途中、「おにぎりコーナー」を通ってしまう。コンビニの棚位置が巧妙に配置されてるの、本当だな。

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