くしくもNHKの朝ドラ『虎に翼』が原爆裁判を取り上げ、その判決が下った回で「我々は本訴訟を見るにつけ政治の貧困を嘆かずにはおられないのである」との判決文が読み上げられるシーンがありましたが、「貧困な政治が続いてる」。そう思えてなりません。
核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず-という非核三原則を唱え、ノーベル平和賞を受けたの佐藤栄作ですが、米国の「核抑止力」への依存を求めたのも佐藤栄作です。
一方、76年に広島の平和記念式典に参加した三木武夫は、同年6月に核拡散防止条約(NPT)を批准し、首相として初めて広島と長崎の両方の式典に参加しました。その際、「核兵器を全廃し、人類を核の脅威から解放することこそ真の平和への道」とスピーチを行っています。
日本は被爆国であると共に、原発の事故で低線量被爆を拡大させた国でもある。だからこそ「人」として、「当事者」として言葉を紡ぐ勇気が今こそ求められています。
核兵器を作ったのは人間です。そして使ったのも人間です。そうであれば、なくすことができるのも人間ですーー。
この言葉が紡がれた真意をきちんと考え、前に進む国であって欲しいと心から思います。
そのための「1票」が、私たちの手元にあることも。いい意味でも、悪い意味でも時代はかわるし、「私」が変えなきゃいけないのです。
みなさんのご意見も、お聞かせください。
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