パプリカは、去年沢山収穫できた「すずなりリンリン」というミニパプリカを1株と、赤くなる「ガブリエル」を2つ買って、ガブリエルを1つ庭に植えて、あと2つはプランターに植えた。ところが、プランターに植えたガブリエルの成績が悪いのだ。実が4つ付いたまでは良かったのだが、その後は花が咲いてもすぐ落ちてしまって実ができないし、付いた実も一向に大きくならない。茎も伸びないし、花付きも悪い。庭に植えた方のガブリエルとすずなりリンリンは普通に生育しているのに、何が違うのだろうか。個体差なのか、それとも、何か病気があるのか、よく分からない。そもそも、同じ名の園芸品種は、ほとんどクローンみたいなものなのに、何が違ってくるのだろうか。
まあともかく、今年はこじんまりと家庭菜園をやろうと思っていたのだ。ところがだ。時々自分で作った、見事なシャインマスカットや野菜を送ってくれる山梨大学の時のかつての学生さんから連絡があり、野菜の苗があるので、作ってみますか、と聞いてくれたのだ。タダで頂けるのなら作ってみようかという、生来のスケベ心が働いて、よろしくと言ったら、たくさんの苗が届いた。独りで面倒を見るには多すぎるなあと思ったけれど、運動不足の私を畑仕事に駆り出して、サルコペニアの予防をしろという、有り難い弟子心のなせる業かも知れないと思い、頑張って、全部の苗を植えたのだ。
大玉トマト3、中玉トマト5、ミニトマト(アイコ)2、ピーマン7、ナス3、カボチャ2、キュウリ2、スイカ2、オクラ9、アスパラ8、と大量なのだ。こんな多くの野菜の面倒は見られない。スイカはすぐにダメになり、キュウリも植えた場所が悪かったか、ほとんど枯れそう。トマトとピーマンとナスは結構上手くいき、実がいくつも付いている。ナスは何年か作ったことがあるのだけれども、上手くいかずに硬いナスができて、家人は石ナスと呼んでいたが、今年は美味しいナスが次々に実ってくる。
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