斎藤元彦現象が示す「有権者の飛躍的リテラシー向上」既存メディアはSNSや立花孝志ではなく偏向報道の誘惑に敗れ自壊した

 

大手報道機関の記者が取材相手の発言をさえぎる異常事態

続いて、ニュースサイト「SAKISIRU」(新田哲史編集長)も、この問題に“参戦”した。前述した百条委員会秘密会の終了後、片山氏が報道陣の囲み取材を受けたさいの音声データを公開したのだ。会見の場にいた記者の一人から提供を受けたものらしい。片山氏は百条委でどんな説明をしたかを語ってゆく。そして。

片山氏「三つ目の本人の不倫日記ということに言及したときに…」

NHK記者「ちょっとお待ちください!ちょっと制止します。個人的情報をやめてください!

百条委の奥谷委員長と同じ反応である。この後、朝日新聞など他社の記者も「個人情報をやめてください」「どう責任とるんですか、我々も含めて」などと続いた。不倫相手が特定され、その女性が自殺したらどう責任をとるのか、という趣旨の話までした。片山氏が「不倫日記」について語るのをどうしても阻止したいようだ。

実に奇妙な話である。記者が、喋ろうとする取材相手の口を閉ざすというのは。これまで斎藤知事を悪者にして報道合戦を繰り広げてきた記者クラブ加盟の主要メディア。いまさら見方を変えたくないということなのだろうか。

もちろん、奥谷委員長や記者たちが、県民局長、あるいは相手女性のプライバシー、人権に配慮しようとしたことは、理解できる。だが、ことは県民に選ばれた知事の進退に関わる情報であり、公益性が高いことは論を待たない。この場合どうするべきだったのか、メディア関係者はしっかりと考える必要がある。

立花氏や「SAKISIRU」から世間に流れた出た情報はSNSを通じてまたたく間に世間に広がり、斎藤氏の各地の街頭演説会場には続々と聴衆が集まってきた。その熱気の高さは異様なほどだった。

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