安易に「自己破産」を選ぶと危険!プロが教える、本当にするべきかの「指標」とは?

 

【2.自己破産せずに(がむしゃらに粘って)良かったと思われる事例】

清酒製造業。業歴ウン百年。

10年程前までは長年の赤字、億単位の債務超過、資金難に苦しんでいた。

銀行や周囲の専門家からも「破産か民事再生をしたほうがいいですよ・・・」と諭されていた。

経営改善計画を描いても、負債ウン億円に対して、計画上の利益+減価償却費が少ないので、「債務償還年数ウン百年」という計画になってしまう。そんな状態が、もう何年も続いていた。もはや絶望的か?と思われた。

しかし、社長さんは事業継続を諦めなかった。ウン百年の伝統を守るため。複数名ついていた連帯保証人を守るため。家族を守るため。そして、「勝ち筋」も見え始めていた。

「どんなに資金繰りが厳しくても、本業に専念する!」

製造面のイノベーション。カネが無くても設備投資を怠らない。商品企画や販路、想定されるエンドユーザーの大幅な見直し。少しでも資金に余裕ができたら、借入金返済よりもこれらを優先する。

その結果、酒の品質が向上した。生産性も向上した。販路も大幅に変わり、売上と利益が右上がりに増加していった。債務超過解消までウン百年と言われていたが、現在、債務超過は解消している。

それも、債権放棄で解消したのではない。一切の私的整理・法的整理をせず、本業による収益だけで解消したのだから、これは大変なことである。

慌てて破産を選択しないで、本当に良かったと言い切れる事例である。

【3.「自己破産して後悔している」 という方の事例】

IT系。7年ほど前に、4000万円の負債で「安易に自己破産」した。

自宅を売却しても借金がまだ2000万円残る。もうダメだ。破産しかない、と。専門家に相談してもーーー(メルマガ『『倒産危機は自力で乗り越えられる!』 by 吉田猫次郎』より一部抜粋)

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事業再生コンサルタント。認定事業再生士(CTP)。特に倒産寸前の中小企業、零細企業、自営業の自力再生(のサポート)を最も得意としています。著書『震災後に倒産しない法』(サンマーク出版)、『借金なんかで死ぬな!』(朝日新聞出版)、『連帯保証人 なってみたらすごかった でもまだ手はある』(ワニブックスPLUS新書)、『ブラックリストなんて怖くない』(宝島社)、『働けません。』(三五館)ほか多数。1968年東京生。乙女座A型。趣味は自転車、魚釣り等。無類のネコ好き。

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【著者】 吉田猫次郎 【月額】 ¥528/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎月 10日・20日・30日 発行予定

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