中島聡も思わず納得!人間の知能を凌駕するASI(人工超知能)が「間もなく誕生する」シンプルかつ強力な根拠とは?

 

人間の脳もまた「スケーリングの法則」で進化した

人間は地球に存在する生物の中で、最も知能が高い生物と言われています。

しかし、人間の脳と他の動物の脳(例えば、猿・犬・ネズミの脳)を生物学的に比較した時に、質的な違いは存在しないことが知られています。脳の大きさに違いはありますが、どちらもニューロンの集まりで構成されており、人間の脳だけに備わる、特別な「器官」は存在しないのです。

人間は、突然変異と自然淘汰の結果、ネズミや猿のような動物から進化しました。ネズミや猿と人間を比べた場合、一番の違いは、「知能」であり、「知能」があるが故に作られた「言葉」や「道具」が、人間の繁栄をもたらしています。

しかし、人間が猿から進化する過程で、自然は何か特別なもの(=器官)を発明する必要はなかったのです。

人間が言葉や道具を使いこなせるまでの知能を得るために、唯一必要だったのは、「脳の容積」だったのです。

重い脳を支えるために、人間は直立歩行するようになったし、出産後に脳を成長させることにしたために、人間の赤ん坊は他の動物と比べて無防備な形で生まれてくるようになったし、人間の出産は他の動物と比べて大きな苦痛とリスクを伴うものになりましたが、結果として人間は高い知能を手に入れ、地球の覇者となったのです。

私は、この「人間が高い知能を得るために唯一必要だったのは、脳の容積を増やすこと」だった事実と、ニューラルネットの「スケーリングの法則」が、実は同じことを指し示していることに気がついた時に、まさに「目から鱗が落ちる」思いをしたのです。

ニューロンの集まりである「脳」は、突然変異と自然淘汰がもたらした、自然の偉大な発明の一つですが、その1番のメリットは、ニューロンの数を増やせば増やすほど知能が向上する「スケーリングの法則」にあったのです。

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