先日、NTTドコモが突如発表した新料金プランですが、広報戦略的にうまくいったように見えて、実はメディア露出が少なったように思うとメルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』の著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川さんは語ります。面白い戦略でしたが、いったい何が問題だったのか? 石川さんが分析しています。
NTTドコモが新料金プラン「ドコモMAX」をゲリラ的に発表—-別イベントでメディアの時間を確保する広報戦略は上手くいったのか
2025年4月24日、NTTドコモは新料金プラン「ドコモMAX」などを発表した。
この記者発表会、そもそもは18日に「NTTドコモとDAZNによるパートナーシップ契約に関する記者発表会」としてメディアに案内が来ていた。
しかし、前日の23日17時に突如、「ドコモの新料金に関する記者発表会」としての案内が届いた。
この段階でDAZNを絡めた新料金プランであることが確定するのだが、広報戦略としてはなかなか上手いことをやったな、と正直思った。
メディアに対しては24日の時間を抑えつつ「新料金プランの発表」であることは伝えない。新料金プランの発表となれば、その昔は新聞記者が騒ぎ出し、スクープを獲ろうと夜討ち朝駆けが繰り広げられたりした(最近はあまりないようだが)。
販売代理店や広告代理店、PR代理店などNTTドコモに出入りする関係者も多く、当然、近々、新料金プランの発表があるとわかれば、周辺への取材も進み、情報が漏れる可能性は十分にある。
そうしたリスクを回避するため「関連するイベントでメディアの時間を抑えつつ、料金プランの発表であることは前日に教える」というのは上手い作戦と言える。
ただ、発表会の会場を見渡す限り、これまでの新料金プラン発表会に比べて、参加しているメディアの数が少なかったような気がした(オンラインで参加しているメディアが多かったのかもしれないが)。また、翌日のメディア露出もテレビなどは控えめだったような気がしてならない。
この記事の著者・石川温さんのメルマガ