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Misty Tokyo cityscape, yellowish tint of sunlight
 

環境問題は超長期戦。有毒黄砂とどう付き合えばいいのか?

ですから、当分は、この季節になる度に、「有毒黄砂」を避けるためのイタチごっこが続くのだろうと覚悟を決めています。

とても、私が生きている間に結果が見えてくるとは思いません。環境問題は長期戦なのです。

そんな状況で、私の魂は「妄想」の世界へと逃避するのです。

マスク越しに埃っぽい空気の匂を嗅ぎ、黄色く霞んだ夕焼けを眺めながら、私の想像の翼は遥かな砂漠へと飛んで行きます。

実際の黄砂は「ゴビ砂漠」や「タクラマカン砂漠」あたりからやって来るのですが、私の「妄想」の翼は、さらに西まで旅を続けます。

そこは中東、『アラビアンナイト』の世界、ラクダの隊商が行く『月の砂漠』に舞い上がった砂塵が長い旅路を飛行して極東の島国にたどり着くという壮大な物語です。

ベランダにうっすら積もった「有毒黄砂」も、私の「妄想」の中では、王子様やお姫様の乗ったラクダが舞い上げる黄金の砂へと変わるのです。

そして、セピア色の夕暮れ時に口ずさむ歌は、昭和の爺さんにふさわしく『アラビアの唄』です。喜太郎さんの『シルクロード』でも、久保田早紀さんの『異邦人』でもありません。

戦前のモダンでお洒落なジャズの時代、二村定一(ふたむら ていいち 1900-1948)さんや藤山一郎(1911-1993)さんが歌った、あの懐かしい『アラビアの唄』(作詞作曲F.Fisher 訳詞 堀内敬三 1928)です。

砂漠に陽が落ちて 夜となる頃
恋人よなつかしい 唄をうたおうよ
あの淋しい調べに 今日も涙流そう
恋人よアラビアの 唄をうたおうよ

雑音だらけのSP盤レコードが奏でる「あの淋しい調べ」は私の涙腺を緩め、流す涙は、目に染み付いた黄砂の粒を洗い流してくれるに違いありません。

おバカな「妄想」に、今回もお付き合いいただき、本当に有り難うございます。私が筆を折らずに書き続けていられるのは、あなた様のおかげです――

(メルマガ『富田隆のお気楽心理学』3月28日配信号「有毒黄砂」より一部抜粋、再構成。富田隆氏のメルマガ最新号はご登録のうえお楽しみください。初月無料です)

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