阿部探偵のコピー機使用も拒絶した湖西市と市教委
私は調査報告書を預かると、すぐさま車の座席で、一気に報告書を読み上げて頭の中で分析をはじめ、調査過程が抜けまくっているところをあらゆる方向から、その結論に至るまでの仮説検証をしていった。耳から湯気が出そうなほど思考をフル回転させて、報道コメントや所見書の草案作りを開始した。
また、被害側に確認をはじめて、気持ちを話してもらい、疑問点の仮説説明などを行いつつ、報道陣に渡すプリントを作成し、所見もまとめていった。タイピングはほぼ話す速度で打ち込めるため、誤字脱字は見直しの際に直すことにした。
湖西市も湖西市教委もコピー機は貸してくれないということであったから、近くのコンビニにいって、オンラインで文書をプリントアウトし、これを報道記者分複写して、カバンに詰め込み、なんとか手配できた記者会見場に出向いた。
被害側記者会見で、もともと一般人で取材慣れをしていない被害者や保護者は、記者さんからの色々な質問にまともに答えるというのは難がある。弁護士がいれば、こうした場合はお任せできるが、費用面や中立公正の面で依頼できる人がないということもある。
今回は弁護士がいないから、私が司会をしつつ、概要面の説明を行い、被害側には率直に気持ちを話してください、みんなそのお気持ちを聞きに来ていますと伝え、補足は全て行いますとした。
無事に終わった瞬間、全身の力が抜けたのを今でもしっかりと身体が覚えている。


当日急遽作成した書面一部_草案
湖西市サイドが取る「嘘と引き延ばし」という姑息な手口
その後、湖西市は第三者委員会の検証委員会の設置を約束したが、交渉においては、湖西市側の担当者がいじめ防止対策推進法を理解しておらず、こどもでもわかるように丁寧な説明をしても、そもそも交渉前に彼らが決めていた誤った理解軸で話を終わらせようとしたり、職能団体に推薦を求めるように再三要望しても、これをやっていないなど、目に余るものがあった。
とどのつまり、こども家庭庁に助言を求めていますと自信満々のメールが来たが、こども家庭庁には確認済みで、この返答の際にはきっぱり断られていたのだ。
まあ、こども家庭庁のいじめ関連の相談については、高校生の被害で保護者が助けを求めて電話すると保育しかやっていませんと断らたり、第三者委員会の設置の助言を求めても回答が来なかったなど、大量の使えませんでしたという報告が私のところには上がっているから、いじめ問題は基本あんまりやらないんだなと勝手に認識しているところだ。
嘘と引き延ばしで、湖西市は結局、2025年5月23日現在の段階で、検証委員会の委員候補すら決まっていない状態である。
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