一時は月販2.4万台も、急落
2023年12月にはピークとなる月販2.4万台を達成、外資勢のEVとして、当時の水準であれば十分な成功例と言えた。
それ以降も、春節などの季節変動で月販1万台を割れることはあったものの、2024年12月まで、月販1万台を確保してきた。
2025年は1,2月、春節もあったりで、それぞれ月販6000台にとどまったが、3月には月販1万台を回復。
このまま進むかと思われたが、4月、5月ともにそれぞれ8000台弱にとどまった。前月比において、実は2024年9月からずっと、マイナス成長が続いている状況だ。
急落原因は明確
もう往時の勢いは無いのが明確。その原因は主に三つに集約される。
第一に、製品力の劣化である。モデルチェンジを繰り返すたびに航続距離が伸びるどころか短くなり、装備も削減されるという退化が起こっている。
第二に、スマート化・ローカル適応の遅れがある。インフォテインメントシステムや音声アシスタント、運転支援機能の進化は中国ローカルブランドに大きく劣り、「退屈な欧州車」との評価が定着してしまった。
第三に、価格と価値の乖離である。ID.4など主力モデルは依然20万元(約400万円)前後に位置しながら、同価格帯ではBYDやXpengなどが航続・装備ともに圧倒的に優れる車種を提供している。
トヨタbZは失敗からの出発
対照的に、トヨタのbZシリーズは「失敗からの修正力」で存在感を高めたと言える。
初期モデルのbZ4Xは中国において明確な失敗作であり、売れ行きも芳しくなかった。
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