bZスマート化急加速
しかしトヨタは早々にこの状況を見切り、一汽トヨタがBYDの電動パワートレインと電池技術を採用したbZ3を投入。
2023年後半以降、月販数千台規模で安定して販売され、bZシリーズの再出発の足場となった。
そして2025年、広汽トヨタからbZ3X、一汽トヨタからbZ5が登場。
これらはともに10万元台という中国の主力価格帯に設定されており、現地のスマート化トレンドにもきちんと対応している。
爆発的ヒットには至っていないものの、bZ3XとbZ5は“普通に売れている”という堅実なポジションを確保しつつある。
bZが一時、ID.を上回る
2025年4月、中国におけるVW ID.とトヨタbZの販売台数は瞬間的ながら逆転、トヨタbZの月販は8000台を超えた。
5月にはまたVW ID.が盛り返したものの、近接はしている。販売曲線の傾きから見て、2025年後半にはbZがID.を確実に上回ると予想される。
特にbZ3XとbZ5は、中国ローカルブランドと同等の価格・機能に加えて、トヨタブランドの信頼性という「武器」を保持している点で、ID.とは明らかに対照的な立ち位置にある。
先行者VWを射程に
トヨタは近年、年間世界販売台数でVWを上回ることが続いているものの、こと中国においては、VWの後塵を拝している、という意識が強い。
BEVでもVWに先行されたが、今ここにきて、両者のBEVの評価が販売台数という形で、中国で逆転しようとしている可能性がある。
出典: 中国の販売データ及び、中国現地の評価をもとに構成
※CHINA CASEは株式会社NMSの商標です。
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