長期化する各地の紛争を「日常」と受け入れる国際社会
その内容ですが、この2年で100名強が自殺し、数千人単位でPTSDの深刻な症状が出ており、実はそれゆえに友軍への誤射や錯乱からの乱射が続発しているとの分析が示されました。しかし、ネタニエフ首相は取り合わないようです。
また予備兵の召集率も格段に落ちており、イスラエル軍の部隊も各方面でリソース不足の状況に陥り、これ以上の戦争・戦闘の継続はイスラエル軍にとっても危機的な状況にあるということでした。
ちなみにイスラエル軍の戦闘費用ですが、試算によると年間約10兆ドル弱に達するようで、これは確実に国家財政を蝕んでおり、それ故にS&Pの最新の格付けでもイスラエルのcredit valueを格下げしたとのことで、イスラエル経済も、ロシアと比べても、危機的な水準に陥っているという分析結果も出てきました。
“停戦のための協議”なるものが至る所で、同時進行で実施されているのですが、希望を高く掲げつつ、同時に戦争の長期化と悲劇の深刻化に覚悟を決め始めている自分と直面し始めています。
戦争は続き、長期化すると諸々の歪みが社会に生まれますが、長期化するほど、私たちは慣れっこになり、その慣れが国際的な現実と、経済活動(特に株価)との乖離を生んでいるように思います。
株高はいいことだと素人ながら感じるのですが、その背後の見えないところでは、無辜の人たちの生命と希望が戦争・戦闘によって奪われていることを、決して忘れてはならないと、自分に言い聞かせている今週の私です。
和平協議、少しは関わっているのですが、何とかうまくいってほしいと、どこか他人任せっぽい希望を示して、今週号を閉じたいと思います。
以上、今週の国際情勢の裏側のコラムでした。
(メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』2025年10月10日号より一部抜粋。全文をお読みになりたい方は初月無料のお試し購読をご登録下さい)
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