なぜ財務省OBは「税務調査」されないのか?元国税調査官が暴露する「特権」の実態

 

国会は「国政調査権」で資産調査を

国税庁ができないのであれば、国会議員が現役の財務キャリア官僚やOBに対して、資産や収入に関する徹底的な調査を行うべきです。この調査は、別に新しい制度や法律を作らなくても、今、すぐにでもできます。

というのは、国会には「国政調査権」という権利があります。これは、国会議員が政治や公共の福祉に必要な調査を行う権利のことです。そして「国政調査権」では、税務に関すること以外も調査することができます。自分で事業をしているわけではない、大企業の役員などに収まっている財務省OBなどについても調査できるのです。

官僚OBたちの天下りの実態や、資産、収入状況というのは、決して「プライベートな情報」ではありません。国の政治や公共の福祉に大きく関係する事項なのだから、国会はこれを調査する権利があるのです。

財務省OBの資産は国民の10倍以上

この財務官僚OBの収入資産調査を行なえば、国中がひっくり返ったような騒ぎになることは間違いありません。なぜなら、財務官僚OBは、国民が思っているよりもはるかに大きな収入、資産を持っていることが明らかになるからです。

あまり知られていませんが、官僚の天下りは2007年に「事実上の自由化」されています。多くの国民は、官僚の天下りには規制があるものと思っているはずです。が、官僚の天下り監視機関などは一応設置されているのですが、ほとんど仕事をしている実績がなく、現在は官僚はほぼ自由に天下りできるのです。

官僚時代、自分が管轄していた企業に、官僚を辞めた直後に役員として受け入れられることも普通にあるのです。財務省と明らかに利益相反の関係にある保険会社、証券会社などにも近年、天下りが頻繁に行われています。財務省幹部が天下りしている保険、証券会社は、日本証券取引所、SBI、みずほ、大和総研、東京海上日動火災、第一生命など、枚挙にいとまがないのです。このことについては、いずれ詳しく述べたいと思います。

そして、この2007年の天下り自由化以降、天下り報酬はうなぎ上りに増加しています。だから財務省幹部OBの平均的な資産額は5億円〜10億円程度になると思われます。国民の平均の10倍以上です。しかも、彼らの払っている税金は、恐ろしく低いのです。

もし国会が官僚幹部たちの収入や資産などを徹底的に調査すれば、

「国民の実質賃金が下がり続け、税金、社会保険料の負担は増大しつづけているのに、財務官僚の収入は激増し巨額の資産を蓄えている」

ということが判明し、国民の多くが怒りに震えることになるでしょう。そうなれば、財務官僚とその周辺ばかりに優遇されてきた昨今の税制を根本から見直す契機にもなるはずです。繰り返しますが、国会議員は、財務官僚OBの収入、資産状況を徹底的に調査するべきです。

(本記事はメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』2026年1月1日号の一部抜粋です。「なぜ眼科医が課税漏れ業種2位になったのか?」 「高速道路は天下り官僚の巣窟」を含む全文はご登録の上ご覧ください。初月無料です)

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