中東全域に拡大する参戦の連鎖と陣営再編の現実
これに対して、イランは12歳の子供も徴兵して、米軍の上陸作戦に備えるし、米国との交渉相手とされるイラン国会議長モハンマド・バゲル・ガリバフは、「いくつかの情報報告に基づけば、イランの敵は地域のある国の支援を受け、イランの島の一つを占領する準備を進めている。我々の部隊は敵のあらゆる動きを監視しており、もし一歩でも踏み出せば、その地域の国の重要インフラすべてが、容赦なく絶え間ない攻撃の対象となるだろう」とした。
しかも、イラン国営テレビは「もし米国が誤った行動を取れば、イラン軍はUAEおよびバーレーンの沿岸を掌握し、地域の構図を作り替える用意がある」という。
地域の重要なインフラは、湾岸諸国の淡水化装置であり、これを破壊されると生活ができなくなる。バーレーンの工業地帯が爆撃されているので、淡水化装置も破壊された可能性がある。
このため、カタールは米軍基地を閉鎖して、中立化すると宣言し、UAEとバーレーンは米軍とともに、イランへの攻撃に参加するとしたが、UAEはイランによるアブダビ経済圏への攻撃で外交で解決すべきとトーンダウンした。
サウジは、ウクライナと安全保障協定を結び、迎撃ドローンを導入するようである。サウジは多額の報酬をウクライナに払い、その費用でウクライナは、対ロ戦争の経費にするようである。
続いて、UAEとカタールもウクライナと安全保障協定を結び、多額の報酬を支払うようだ。ウクライナが中東に出てきた。ウクライナ戦争とイラン戦争は一体のものになった。湾岸諸国は米国ではなく、ウクライナを頼ったことになる。
イラクは、米国とイスラエルによる攻撃への反撃を正式に宣言して、イランに同調しているし、イエメンのフーシ派も参戦して、イスラエルにミサイルを発射した。
トルコもイスラエルと断交し、湾岸アラブ諸国に、イスラエルの味方をしてイラン攻撃をしてはならないと自制を求めている。そして、パキスタン、サウジアラビア、トルコ、エジプトが4カ国協議で、イラン戦争の対応を協議している。
これでイスラエルは、東からはイラン、北からはヒズボラ、南からはフーシ派のミサイルが飛んでくることになり、迎撃ミサイル発射装置を3方向に向けておく必要になり、その分迎撃ミサイルの消耗も大きくなる。
インドとマレーシアは、イランと協議して味方認定をされ、ホルムズ海峡の通過を許可されている。中国とロシアはイランの味方であり、徐々にエゼキエル書の様相に近くなってきたようだ。
それ以上に、原油不足になっている東南アジア諸国は、イランとの協議を開始している。味方認定を受けてホルムズ海峡を通過できる必要があるので、イランの味方は増えることになる。
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