遺族年金は「誰にいくら支給される」のか?年金のプロが「2つの死亡ケース」で徹底解説

 

2.遺族厚生年金

遺族厚生年金は死亡日に厚生年金に加入していた場合に主に支給されますが、年金記録が25年以上ある人が亡くなった場合には過去に加入していた厚生年金期間分の遺族厚生年金が支給されます。

厚生年金に加入していた人が亡くなった時の事で話を進めますが、厚生年金に加入していた時に死亡した場合において遺族の範囲は以下のようになります。

死亡当時生計維持されていた配偶者と子(第1順位)、父母(第2順位)、孫(第3順位)、祖父母(第4順位)の順で最優先順位者が受給権者となります。

ただし、上の順位者が死亡した本人と生計維持関係がなかった場合は下の順位者が受給者になる事があります。

なお、配偶者と子の順位は同じ第1順位者となっていますが、受給は配偶者が優先します。

次に保険料納付要件ですが、これは上記に書いた遺族基礎年金の場合と同じです。

年金額は死亡日までの厚生年金記録で計算しますので、人によって年金額は異なります。

ただし厚生年金に加入してまだ年金記録が少ない時に死亡した場合は、遺族への年金額が低くなりすぎないように最低でも300ヶ月は加入したものとみなして計算をします(25年以上の年金記録があった人が死亡した場合はみなさない)。

そして、妻が受給する場合ですが、夫死亡時に40歳以上だった妻が遺族厚生年金の受給者の場合は中高齢寡婦加算という大きな加算が行われる場合があります(25年以上の年金記録があった人が死亡した場合は20年以上の厚生年金がある事が必要)。

なぜこのような大きな加算が妻にだけ加算されるのかというと、夫死亡時に中高齢の女性だとその後に就労しても十分な所得を得る事が困難だったからであります。
今現代はそうでもないですけどね^^;

なお、死亡当時に40歳以上でなくても遺族基礎年金の受給権者が40歳を超えた時に、遺族基礎年金の受給権を失った場合はその時から中高齢寡婦加算が加算されます。

加算は最大で65歳まで加算が続き、その後は消滅して65歳からの給付である老齢基礎年金を受給する事になります。

(ちなみにこの中高齢寡婦加算は令和10年4月1日以降25年かけて廃止されていきます)

65歳からは老齢厚生年金も受給が始まる事が大半だと思いますが、この老齢厚生年金と遺族厚生年金とは同時に受給する事ができます。

ただし、老齢厚生年金の金額分が遺族厚生年金から引かれて支給されるので注意が必要です。

例えば老齢厚生年金の額が30万円で、遺族厚生年金額が50万円だった場合は、30万円を遺族厚生年金50万円から差し引いて支給するので、遺族厚生年金額は20万円となります。

というわけでザッと条件を書きましたが、今回は遺族年金で死亡日が厚年加入中にある場合と、すでに年金受給者であった人が死亡した場合の2つの事例で見ていきましょう。

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