遺族年金は「誰にいくら支給される」のか?年金のプロが「2つの死亡ケース」で徹底解説

 

ここまでの年金記録を整理します。

・学生納付特例→26ヶ月

・国年納付→23ヶ月

・災害特例免除→25ヶ月

・厚年→63ヶ月+28ヶ月=91ヶ月

・未納→64ヶ月

まず死亡時点の遺族は再婚した42歳の妻B子さん(A男さんとの子は無し)と、離婚した元妻C美さん(遺族にはなりません)と、C美さんに引き取られた子12歳(C美さんとA男さんとの間の子D君。平成26年5月10日生まれ)のみとします。

D君には養育費がA男さんから支払われていました。

死亡当時生計維持されていた遺族に遺族年金は支払われますが、別居の子に養育費が支払われていた場合は生計維持関係ありとします。

よって、この場合は後妻であるB子さんと、C美さんに引き取られた子D君が遺族年金の遺族となります。

どちらも第1順位者ですが、やはりB子さんに支払われるのでしょうか?

それともD君が遺族年金を受給するのでしょうか。

この時はB子さんにはA男さんとの実子がいないので遺族基礎年金の対象とはなりません。

しかし、D君は「子」なので遺族基礎年金の対象となります。

そのため遺族厚生年金も遺族基礎年金を受給するD君に優先して支払われる事になります。

D君が18歳年度末を迎えると遺族年金は消滅するので、その後はB子さんに遺族厚生年金が支払われる事になります。

次に、死亡日の前々月までの保険料納付要件です。

全体の年金期間が25年以上ないので、この保険料納付要件を見ます。

死亡日の前々月までの期間(平成19年2月から令和8年1月までの228ヶ月)のうち、3分の2以上(66.66%)が未納以外でなければならない。

・未納率→64ヶ月÷228ヶ月=28.07%なので、納付要件はクリアです。

ちなみに死亡日の前々月である令和8年1月から令和7年2月までの12ヶ月間に未納がなければそれでも構いません。

A男さんはその12ヶ月で満たしてるので、わざわざ3分の2要件を見る必要はなさそうですねーーー(『事例と仕組みから学ぶ公的年金講座』2026年4月15日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください)

この記事の著者・hirokiさんのメルマガ

登録はこちら

image by: Shutterstock.com

年金アドバイザーhirokiこの著者の記事一覧

佐賀県出身。1979年生まれ。佐賀大学経済学部卒業。民間企業に勤務しながら、2009年社会保険労務士試験合格。
その翌年に民間企業を退職してから年金相談の現場にて年金相談員を経て統括者を務め、相談員の指導教育に携わってきました。
年金は国民全員に直結するテーマにもかかわらず、とても難解でわかりにくい制度のためその内容や仕組みを一般の方々が学ぶ機会や知る機会がなかなかありません。
私のメルマガの場合、よく事例や数字を多用します。
なぜなら年金の用語は非常に難しく、用語や条文を並べ立ててもイメージが掴みづらいからです。
このメルマガを読んでいれば年金制度の全体の流れが掴めると同時に、事例による年金計算や考え方、年金の歴史や背景なども盛り込みますので気軽に楽しみながら読んでいただけたらと思います。

有料メルマガ好評配信中

  メルマガを購読してみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 事例と仕組みから学ぶ公的年金講座 』

【著者】 年金アドバイザーhiroki 【月額】 ¥770/月(税込) 初月有料 【発行周期】 毎週 水曜日 発行予定

print
いま読まれてます

  • 遺族年金は「誰にいくら支給される」のか?年金のプロが「2つの死亡ケース」で徹底解説
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け