あなたの指示、スタッフのやる気を奪っていませんか? 店長が自分で気づく「衝撃のロープレ研修」

saiyou20171107
 

「うちの店長は、もっと自分で考えて動いてほしい」――そう感じている経営者は多いのではないでしょうか。しかし、いくら知識を与える研修を受けさせても、店長の行動はなかなか変わりません。その原因は、店長自身が「自分の教え方に問題がある」と気づいていないことにあります。今回のメルマガ『飲食店経営塾』では、著者の中西敏弘さんが、店長が自ら”指示命令ばかりの教え方”に気づき、スタッフのやる気と思考を引き出せるようになる研修手法について、実際のロールプレイング事例を交えて解説します。

研修の途中で、多くの店長がハッとした顔をして、こう漏らします。

「『教える』というのは、言う通りにさせることだと思い込んでいた……」 「相手に考えさせる工夫なんて、一つもしていなかった……」

これは、当社の研修で行うあるロールプレイングを通じ、店長たちが自らの姿を客観的に突きつけられた瞬間の言葉です。

もし、あなたが今、「うちの店長、もっと自分で考えて動いてほしいのに……」と不満を感じているなら、店長自身にこの「気づき」を与えることが、改善への第一歩になります。

当社の研修では、まず店長たちに自らの「教え方」の怖さを体感してもらうため、あえて極端なロールプレイングからスタートします。

「指示命令」がスタッフの思考を止めている

  1. 逃げ場のないマニュアル教育のロープレ 4人ほどのグループをつくり、1人が店長(リーダー)役、残り3人が新人スタッフ(教わる側)となります。リーダーには、私が用意した”めちゃくちゃ細かい”マニュアルを渡し、「一字一句、この通りに教えてください」と指示します。
  2. 「Yes」以外の発言を封じる ルールは一つ。教わる側の3人は、一切の意見や質問をしてはいけません。「ここはこうした方がいいのでは?」と感じても、ぐっと飲み込み、ただ言われた通りに動くだけ。店長の指示がすべて、という空間を強制的に作ります。
  3. 溢れ出すスタッフの本音

そのまま10分間、一方的なレクチャーを続けてもらった後、教わる側に「今、どんな気持ちで指示を聞いていた?」と尋ねます。 すると、そこではじめてメンバーの本音が溢れ出します。

「やらされ感が強くて、全然楽しくない」 「ただの作業員になった気分で、正直しんどい」

これらの意見を聞いた店長たちに、私はさらに、こう問いかけます。

「皆さんも、こうやって指示されるのは苦痛ですよね? でも、自店での教育はどうでしょうか?

『いらっしゃいませ』のトーンから、お皿の出し方まで、マニュアル通りにさせることばかりに必死になっていませんか?

普段の仕事でも、指示命令ばかりで、”相手に考えさせる余地”を奪ってしまっていませんか?」

この体験を通した振り返りで、店長たちは「自分の教え方が、スタッフのやる気と思考を奪っていた」という事実に、自分自身で気づくのです。

「納得」するからこそ、店で行動に移す

店長の育成や教育のために、外部研修を活用しようと考えている方は多いかと思います。しかし、単純に知識を学ぶだけでは、理解も深まりませんし、研修後の行動も変わりません。

店長の「行動」を変えるために必要なのは、知識だけではなく「納得感」です。人は、自分が「気づいたこと」や「腑に落ちたこと」であれば、自分なりに納得し、その後の行動が劇的に変わりやすくなります。

事実、先ほど冒頭で紹介した研修でのロールプレイングは、20年以上の現場研修の中で最も反響があり、店長たちに深い気づきを与えてきたプログラムであり、「これならできる!」「やってみよう!」と自ら納得したことは、店に戻ってからの実行率が格段に高くなります。

当社の研修は、このような「気づき」を促すプログラムが多数含まれています。

・数値分析:実際の数値を使って分析し、課題抽出から対策までを自ら考える ・原価率:具体的な対策をどうとるべきかを考える ・アルバイト面談:面談をどう進めるべきかを考える

などなど、まず「考える」プロセスを通じ、物事を自分事として捉えてもらうことで、納得感を得てもらいます。この納得感があるからこそ、店舗に戻っての「行動」に変わるのです。

店ですぐ活用できる「仕組み」の提供

もうひとつ研修で大事にしていることは、「店に戻っても活用できる状態にする」ことです。

研修で「なるほど、そうやればいいんだ」と気づきがあっても、店に戻って活用しなければ、研修を受けた意味がありません。こうしたことがないように、当社の研修では、単に知識やノウハウを与えるのではなく、店に戻っても学んだことがスムーズに活かせる「仕組み」にしています。

その武器となるのが、店ですぐに使える13種類のテンプレートです。

例えば、クレンリネスの日別、週別、月別のチェックシートのように、説明がなくても使い方がすぐわかるようなものは、研修の際に説明は割愛しますが、アルバイト教育や数値分析などに関しては、テンプレートを活用しながら学んでいただくことで、スムーズに店で活用できるような工夫をしています。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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