ボリューム層が「こぼれ落ちる」現実
そうではなくて、もしかしたら問題はボリューム層なのかもしれないのです。というのは、ボリューム層の実質購買力がかなり細ってきており「地上波モデル」の対象層から「こぼれ落ちて」来ているのかもしれないのです。つまり、最も大きなボリューム層が、「わざわざ新品の家具は買わない」「お菓子も全国ブランドは買わない」「不動産ディベロッパーなど無縁」という方向に動いているとしたら、もう地上波モデルというのは成立しないのです。
平日昼間の情報番組などを見ていますと、一段と制作費の切り詰めがされているのを感じます。これも同じことで、シニア市場が弱まる中では、平日の昼間という時間帯には、広告による地上波モデルの成立する条件は年々狭まっているのだと思います。
そう考えると、今回の「水曜22時枠に文芸タッチのドラマ」という動きは、全く別の姿に見えてきます。ドラマの質が向上したのでも、視聴者の目が肥えたのでもないのです。この水曜22時枠においても、ボリューム層が地上波モデルから「こぼれ落ち」ているということ、そして「ナショナルブランドの訴求対象が上方に追い詰められている」ということを今回の「冬の・・・」は象徴しているのだと思います。
ということは、この番組の成否という話は、文化現象という切り口ではなく、CX系列さんが虎の子の不動産の換金に動いているという話と同列に考えるしかないのかもしれません。
※本記事は有料メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』2026年4月28日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。メイン・コンテンツ「USAレポート」の「日本の長期国債金利の上昇をどう理解するか?」、人気連載「フラッシュバック81」もすぐに読めます。
この記事の著者・冷泉彰彦さんのメルマガ
初月無料購読ですぐ読める!4月配信済みバックナンバー
- 【Vol.636】冷泉彰彦のプリンストン通信 『日本の長期国債金利の上昇をどう理解するか?』(4/28)
- 【Vol.635】冷泉彰彦のプリンストン通信 『米政局停滞、責任の所在』(4/21)
- 【Vol.634】冷泉彰彦のプリンストン通信 『アメリカの方向転換、可能性は』(4/14)
- 【Vol.633】冷泉彰彦のプリンストン通信 『SPACE X 上場を左右する3要素』(4/7)
image by: Shutterstock.com









