ことさらに用語にこだわり米との新関係を定義した中国
「建設的な戦略安定関係」とは、日本で発行されている日本語の月刊新聞『中国経済新聞』(徐静波編集長)5月20日号の解説に若干の補足を加えて説明すれば……、
▼単なる一時的な安定ではなく、長期的な戦略的枠組みであり、
▼「建設的」とは、積極的な対話と協力を通じた共通利益の拡大を両国関係の基調とすることであり、
▼「戦略」とは、大局的・長期的な視点で枠組みを設計することであり、
▼「安定」とは、その枠組みからの逸脱を防止し競争を抑制することである。
▼「建設的な戦略安定関係」をさらにブレークダウンした行動指針は、
- 協力主導の積極的安定:世界で一、二の経済大国である両国は、気候変動、AI、公衆衛生、核非拡散などグローバルな課題で共通の利益を有しており、協力を関係の主軸として積極的に共通の利益を拡大していく。
- 競争を適度に保つ健全な安定:大国間の競争は不可避だが、無制限なゼロサムの対立ではなく、ルールに基づく適度な競争に留め、健全なバランスを保って過熱を防ぐ。
- 対立の抑制が可能な常態的安定:台湾問題、貿易摩擦、南シナ海、重要鉱産物の供給など敏感な争点はあるが、対話やメカニズムで管理し、常に安定状態を保つ。
- 平和を期待できる持続的な安定:長期的な視点で平和共存の展望を開き、持続可能な関係を築く。
――の4点で、これが「トゥキュディデスの罠」を避けるための具体的な方策となる。
▼このための実体的メカニズムとして、中米の「貿易委員会」と「投資委員会」を新たに設置する。
「言葉の国」である中国が、殊更に用語にこだわって中米の新関係を立体的に定義し、周到に準備してトランプを迎えたことがよく分かる。
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