11月の中間選挙までにどのような事態が起こりうるのか
その一方で、株をあまりにも高く買い上げると、株価が上がるか下がるかということのインパクトが巨大化します。そうなると、イラン和平がどうとか、原油価格がどうといった議論、あるいは極端な話、中間選挙でどうなるか、トランプ弾劾があるのかという議論は比較すると小さくなってしまいます。
このままSPCX株が肥大化を続ける、AnthropicもOpenAIも上場して行くとなると、米国の株式市場の内容は変質します。これまでは、AI関連株が将来期待で買われていたのですが、関連株ではなくAI株そのものが天文学的な時価総額を獲得することになります。そうなると、世界にとってこれが最大の問題になっていきます。
今回の6月14日時点における「イラン和平報道」というのは、その意味では、まだAI株が巨大化するには、その少し手前というタイミングでした。ですから、「イラン和平報道」が「原油先物安」を産み、また「アジア、欧州の株高」を生んだ中で週明けの「株の一段高」を演出できたのです。ですが、仮に株価がもっと膨張していくと、話はもっと複雑になります。
では、これから11月までに何が起きるのかというと、一つの仮説として次のようなことを申し上げておくことにします。
(ア)イラン情勢は結局は「ちゃぶ台返し」が何度か起き、最終的な安定にはならない。政権は「戦時の大統領」演出のメリットを忘れないし、イスラエルの動向、イラン側が無限に譲歩できない事情などが絡む
(イ)株価としては、AnthropicもOpenAIも上場へ突き進むことになろう。そうでないと、ノンバンク資金が焦げ付く
(ウ)しかし、AIの実需がそこまで拡大できるとも思えない。2社の上場がSPCX並みに成功するとは思えない。むしろ2社の公開前にSPCXが2社の双方もしくはどちらかを買う可能性を感じる
(エ)全体シナリオとしては、11月の中間選挙の直前に、一旦暗転したイラン情勢が好転、一旦下げた株が上昇という流れで投票日に持っていこうということになる
(オ)トランプ派以外の政治勢力は、事態打開の強い意志を持っていて、和平と株高の中でも政変が起きてしまう可能性がある。政変が起きるとしたら、中間選挙の結果にもよるが、テクニカルには新議会招集の27年1月20日以降だが、事態が流動的となると26年年内に動きがあるかもしれない。
具体的には大統領排除の憲法条項発動とか、これに対する暴力的な阻止行動とかの、前例のない混乱の可能性。その場合は、市場が崩壊して、中東も混乱、日欧にとっても中国にとっても最悪シナリオかもしれず、警戒は必要
という予測をしてみましたが、現地15日のNY市場が先ほど終わり、SPCXの時間内の終値はなんと192.50、つまり前の営業日である金曜日の終値から19.6%も上昇してしまいました。時間外でも本格的な利食いは出ていない模様です。これは大変な事態になりました。事態の進行が速すぎます。
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