LINEが15周年イベントで、ついにPayPayとのアカウント連携を発表しました。LINE上で友人に送金できるようになるほか、送信後15分以内の編集機能や、相手の友達リストからそっと消える「プレミアムブロック」など、久々に”やんちゃ”な機能が並びます。ヤフーとの経営統合以来、迷走が続いたLINEに変化の兆しは見えたのでしょうか。『石川温の「スマホ業界新聞」』では、著者でスマホ/ケータイジャーナリストの石川温さんが、統合の限界とスーパーアプリ化への懸念を交えながら、LINEが進むべき道を鋭く読み解きます。
LINEがPayPayのアカウント連携をようやく実現。かつてのやんちゃなLINEが帰ってきたのか?
LINEは2026年7月2日、15周年イベントを開催。この夏にPayPayとのアカウント連携を実施し、LINE上でPayPay経由で友人に送金ができるようにした。
また、ホーム画面にユーザーに合わせた情報を表示する機能を追加。ショッピングへの導線を設けるという。
さらにLYPプレミアムの機能追加として、メッセージを送信後、15分以内に限って編集できたり、相手からのメッセージを受信しなくなるだけでなく、相手の友達リストからそっと消える「プレミアムブロック」も提供するという。
今回のイベント、舛田淳さんのプレゼンを見ていると、久々にやんちゃなLINEが帰ってきたように感じた。
統合で「混ぜるな危険」だったヤフー
この数年、ヤフーと経営統合したものの、LINEとヤフー、それぞれの良さが全く発揮できておらず、迷走していたように思える。
経営統合時、ソフトバンクの宮川潤一社長が「この2年間、なかなか新しいプロダクトが生まれてこない。もう少しスピードを上げてくれないかと思っていた。さすがに我々の期待感と違っていた」と愚痴をこぼしたことがあった。
当時から危惧していたことは「LINEとヤフー、混ぜるな危険ではないが、統合したところで何も面白いことは起きないのではないか」という点だ。
実際、LYPプレミアムが誕生したものの、単なる寄せ集め感が強く、お世辞にも「LINEとヤフー、統合してよかった」といえるようなサービスになっているかと言えばかなり微妙だ。
今回、LINEではLYPプレミアムのライトプランを投入する。月額290円と手軽で、LINEの機能強化に特化しているのが特徴だ。
そもそも、ユーザーにとってみれば、LINEとヤフーは全くの別物であり、一緒に使って利便性がいいなんて世界観を求めていない。LYPプレミアムはソフトバンク側の都合であって、ユーザーのニーズとは乖離している。
今回のイベントのように、今後も、LINEはLINEユーザーのために独自に進化、利便性を上げていけば良いと思う。ヤフーとの連携なんて無視していいのではないか。
そのほうが、LINEユーザーのためではないだろうか。
スーパーアプリ化に潜む懸念
ただ、ちょっと気になったのがホーム画面の機能強化だ。
単なる無料メッセージ、通話アプリからスーパーアプリ化を目指すのかもしれないが、ユーザーにとって使いにくくならないか心配だ。このあたりはRakuten Linkに通じるものがあるのだが、無料でサービスを提供する上で広告や物販は避けられないだけに「シンプルなUI」から乖離していくのはかなり悩ましいはずだ。
「友人に連絡するなら、ごちゃごちゃしていないiMessageやRCSがいい」なんてことにならないよう、LINEには難しい舵取りが求められそうだ。
この記事の著者・石川温さんのメルマガ
image by: Shutterstock.com







