実は食が細くて辛い料理もちょっぴり苦手な、『ママチャリで日本一周中の悪魔』こと大魔王ポルポルさん。どうやら、超巨大ハンバーガーの前に屈辱のお残しをやらかした長崎・佐世保の地に留まり、護衛艦カレーの祭典「GC1グランプリ」に参戦してきたようです。日本各地の名物料理を食べまくるグルメな悪魔は、一体どの護衛艦カレーに一票を投じたのでしょうか。
護衛艦が自慢のカレーを競う「GC1グランプリ」
佐世保市のフリーペーパー「ライフさせぼ」に取材されたり、職務質問を1日に2回されたり、着々と佐世保に名を轟かせている大魔王ポルポルであるが、佐世保市のビッグイベント「GC1グランプリ」にも顔を出していた。
「がッハッハッハ!! 佐世保を闇に染めるため、我輩が護衛艦カレーを食してやろう。がッハッハッハ!!」
と、海上自衛隊に少しビビりながらも、護衛艦カレーを食べようとしていた。
海上自衛隊のカレーとは、長い航海中に曜日の感覚を失わないようにするため、隊員が毎週金曜の昼食にカレーを食べているのだそうだ。それぞれの護衛艦で異なるカレーが出来るために、毎年、護衛艦カレーグランプリ(GC1グランプリ)を開いて、どのカレーが美味しいか勝負している。
今年は護衛艦9隻と第2掃海隊の計10チームが出場。参加者は、紙コップに入れられた各艦の自慢のカレーを食べ比べ、自分が美味しいと思った味にスプーンで投票する。
「がっはっはっは!! 海上自衛隊がカレーでバトルを行うというのか!! これは面白そうだ。我輩も魔界の代表として投票してやろう。がっはっはっは!!」
すると、我輩を怪しい人物と思ったのか、本物の警察官が我輩のもとにやってきて声をかけてきた。
「君……何してるんですか?」
「あ……GC1に参加するために……」
「その顔でっ!?」
警察官もさすがに驚き、佐世保の3度目の職務質問は10分ほどで終わった。
そして、いよいよ入場するために列に並んだ。入場するには整理券が必要だ。
「がッハッハッハ!! このイベントには整理券が必要なのか……がッハッハッハ!!」
整理券の他にも容器とライス代として500円が必要となる。大魔王ポルポルは、整理券とライス代500円を用意させるために、まぐまぐスタッフを佐世保に呼びつけた。カレーをタダ食いしようとしていたのだ。
「がッハッハッハ!! 我輩は久しくカレーを食べておらん。我輩が佐世保のカレーを食べ、佐世保のカレーをPRしてやろう。ただし、辛いものは受け付けんがな。」
と言って整理券と500円を、まぐまぐスタッフに用意させた。
佐世保最大のイベントというだけあって、多くのニンゲン達がイベントに訪れていた。用意させた整理券で入場まで1時間ほど並び、会場の中に入ると海上自衛隊の気迫に驚いた。
「くらま、宜しくお願いします。」
「はまな、宜しくお願いします。」
それぞれ所属している護衛艦の名前を呼びながら、カレーを配っていた。滅多に見られない海上自衛隊に、我輩は逮捕されないかとビクビクしながらカレーを貰った。
「なんだ! “えんま”という護衛艦はココにはないのか? 残念だ。がッハッハッハッハ!!」
と、思いながら10種類のカレー全てをもらった。
会場内では、佐世保市のフリーペーパー「ライフさせぼ」に掲載された関係で、我輩のことを知っているニンゲンが、何人かいたので嬉しかったのだ。我輩はこう見えてツンデレである。その嬉しさをバネに1つ1つのカレーを食し始めた。
「ん! これは……辛い……論外だ。がッハッハッハッハ!!」
「まぁ。イイ……辛いが食べれる!! サンカクだ!」
「これ、チキンベースかも! よく分からん。サンカク!」
「ん? 鶏ガラか? マルだ!!」
10種類全てのカレーを食したが、8種類は同じ味に感じた。
「カレーはカレーだ。がッハッハッハ!!」
と、カレーの味も護衛艦の名前も同じに見え、めまいがしそうだった。
そのため、どれに一票入れるか迷っていると、“ちょうかい”という護衛艦の人が我輩に会いに来た。
「すみません! 大魔王様! ちょうかいの方に一票お願いします。」
「がッハッハッハ!! わざわざ、我輩に頼みに来るとは、イイ度胸である。気に入ったぞ。がッハッハッハッハ!!」
と、頭をペコペコ下げながら言った。
ちょうかいのニンゲンが帰ると、続いて“あさゆき”という護衛艦の人もやって来た。
「大魔王様! 是非、あさゆきにお願いします。」
「ふん! もちろんである! この“あさゆき”のカレーはとても美味であったぞ。がッハッハッハッハ!!」
と、「カレーの味はどれも同じだ。」というと怒られそうなので、とりあえずコイツには褒めておいた。
どれが勝っても別にいい。そう判断した大魔王ポルポルは“ちょうかい”に一票いれた。とりあえず褒めておいた“あさゆき”には悪いが、この1票は我輩の気まぐれである。
「ふん! 佐世保のカレーはなかなか美味であったのだ。がッハッハッハ!!」
とても満足になった大魔王は、最後に、護衛艦の衣装を着せてもらった。
「なかなかお似合いですよ。大魔王様!」
と言われ、
「いや、ほんま、ありがとうございます」
と言い、会場を出た。
正義の雰囲気を悪の雰囲気へと変えた大魔王ポルポル。
「佐世保市は魔族の手の落ちた。がッハッハッハ!!」
そう思い、そろそろ寒くなってきたので、どうにかして、暖かい沖縄方面を目指すのだった。
『大魔王ポルポルの日本征服の旅』
著者/大魔王ポルポル
日本一周の旅をしている大魔王ポルポルである。旅の裏側、隠れた小話など話したいことは盛り沢山!! だがしかし! タダで公開はできない。メールマガジンで日本のいろいろなことを掲載するのだ。メルマガに記載のアドレスに悩みや質問を送ってくれればメルマガで公開回答するぞ! ガッハッハッハ!!
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