仕事であっても趣味であっても、「要領が悪い」ことはマイナスと受け取ってしまうものですが、負の側面ばかりでもないようです。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ』では著者の佐藤しょ~おんさんが、要領が悪いからこそ味わえる感覚など、そのメリットを紹介しています。
要領が悪い人は…
私は能力というか、できることに二面性があるようでして、ビジネスの場面では少ない試行数、場合によっては最初の一回目から、サクッと期待通りの仕事ができたりする反面、身体能力という面では、常人の少なくとも2倍、モノによっては3倍くらいの試行数をこなさないと、まともなアウトプットが出ないんですね。
その意味ではものスゴく要領が悪いんですよ。これは子供の頃から同じでして、鉄棒で逆上がりができるようになったのは、実は中学3年の時ですし、今では教える立場になった呼吸法も、教えてもらいやり始めたら、全然秒が伸びなくて、12秒をクリアするのに半年、さらに15秒をクリアするのにここでも半年という感じで、自分でもウンザリします。
同様のことは、4年間続けているギターのレッスンにも言えまして、2年以上前に教わった課題曲を、今でも完璧に弾けるのが5回に1回程度で、いつもいつもどこかでとちってしまったり、次の運指を忘れてしまったりするんですね。
そんな私が、いつもこころに保存している想いは、
● 量稽古は最後は裏切らない
なんです。できるかできないか、できたかできなかったかではなく、
● ウソ偽りなく、量を積み重ねているか
だけを考えて、そこを裏切らないように、積立定期をしているつもりで、成果や出来不出来を考えず、とにかく真摯に積み重ねることだけを意識しています。それがさすがに4年になると、少なからぬ自信が芽生えてくるんです。
このメールマガジンもそろそろ12年になるわけですが、これだけの数を積み重ねると揺らぐことの無い自信になりますよね。
そしてそんな自信って、その対象となるモノゴトに限って、威力を発揮するわけではないということも、最近感じるようになって来ました。ギターの練習を積み重ねたら、ギターの演奏で成果を感じる、メールマガジンを書き続けたら、文章を書くという行為に於いて成果を感じると、普通の人は考えるのですが、実はそこで止まらないのですよ。
やり続けた、積み重ねたという自信は、他の領域でも自分を輝かせてくれるモノなんです。抽象的に言えば、
● 生きているだけで自信が漲って来る
感覚があるんです。だってこれって、参入障壁に時間の関数が存在するんですから、積み重ねた時間がそのまま資産になっているわけです。だから簡単に抜かれるとは思えないんですよね。そういうものがこころの中にいくつかあると、いつでもこころ穏やかに過ごすことができるんです。
そしてこの感覚は、要領が良くて最初の試行でサクッとできる人には、決して味わえないものなんです。私はビジネスの様々な場面で、バラエティーに富む成果を出しましたけど、この感覚はありませんでしたから。どちらかと言えば、いつでもヒヤヒヤ、ドキドキしながら、こころの中の不安が減ること無く、アワアワしている状態でした。あと10年、同じ仕事をしていたら、話は違ったかも知れませんがね。
だからあなた自身が要領が悪いと感じていても、それは決してマイナスの状況ではないんですよ。むしろこういう人の方が、努力が形になりやすいですから。要領を良くしようと考えるのではなくて、愚直に量稽古を続けることを意識すれば良いと思います。
image by: Shutterstock.com