「米国寄り」と北朝鮮が敵視するユン大統領、新政権がとる南北政策とは

kp20210630
 

政府が交代するたびに前政権が推進した政策を排除したり、覆すことが多い韓国ですが、尹錫悦政権では少々風向きが違うようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、統一部長官候補となっている権寧世氏の発言をまとめ、これからの南北関係についての動き方について語っています。

韓国では企業家になるな、政治家になれ

本メルマガ#417号で権寧世(クォン・ヨンセ)氏について簡単に触れたことがある。「大統領職引継ぎ委員会」の副委員長を務め、現在は統一部長官候補となっているため5月12日には国会で聴聞会ターゲット(当事者)となった。

尹錫悦(ユン・ソンヨル)大統領とは大学時代からの友達で非常に仲のよいことで知られている。権寧世氏の最近の話題について朝鮮日報をベースにご紹介したい。

今頃になると聞こえがちなAB文。これは「Anything But」の略で、簡単に言えば「▲だけ除いて」の意味であるが、普通は政府が交代する度に前政権が推進してきた政策は無条件に排除したり覆したりするという意味で使われる。

実際、尹錫悦政府の対北朝鮮政策でも「AB文」を予想した。尹大統領は文在寅政府がすべての外交・安保政策の中心を北朝鮮だけに置くことによる問題点を候補時代から辛らつに指摘してきたからだ。

文政府は周知のように対米関係や対中関係はもとより、他の国際関係と関連した事案を判断する際も北朝鮮との関係改善や対話ムードづくりに役立つかどうかを最優先的基準で判断してきた。

これによる歪曲現象が深刻に現れたのも事実だ。

しかし、12日の人事聴聞会で尹政府の南北関係の責任を負う権寧世・統一部長官候補が出した答弁は「AB文」ではなかった(尹錫悦大統領は13日、権寧世統一部長官を任命した。ただし聴聞会の内容を扱った本記事では聴聞会当時の肩書きである「クォン候補者」と表記する)。

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