職場でよく聞く「すぐ集合して」というフレーズ、一見するとスピーディな意思疎通を図るリーダーの姿にみえるかもしれません。しかし、このフレーズを使うリーダーは逆効果なのだそう。「6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家」として知られる石川和男さんは、自身のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の中で、現場が動くチームをつくるために意識すべき集合と解散のタイミングについて実例とデータを交えて解説しています。
これはNG!「すぐ集合させるリーダー」がチームのやる気を奪う理由!
「報・連・相(ホウレンソウ)」は、仕事の基本中の基本。報告・連絡・相談をしっかり行えば、トラブルを防ぎ、業務はスムーズに進みます。
でも、ここに落とし穴があります。
ホウレンソウが活発になると、上司や先輩が部下を頻繁に呼び出す場面が増えてきます。
そしてよくあるのが、「すぐ集合して!」と急に声をかけるパターン。
確かに集合させる側からすれば、自分のタイミングで話せて、自分の仕事が進めやすいかもしれません。
しかし、呼ばれる側の視点はどうでしょうか?
部下や後輩は、何もしていないわけではありません。皆、それぞれの業務に集中して取り組んでいます。そこへ突然呼び出しがかかると、作業を中断せざるを得ません。
「よっ、待っていました!」と笑顔で駆け寄ってくるわけではないのです。
中断された仕事は、元の集中状態に戻るまでに時間がかかります。最悪、やり直しになることもあります。
実際、ミシガン州立大学の研究では、作業が2.8秒中断されるとミスは2倍、4.4秒中断で4倍に増えるという結果が出ています。つまり、集中を妨げることは、チームの成果を下げる行為でもあるのです。
私自身、前職では1時間に何度も呼ばれ、集中を切らされてばかりいました。仕事が進まず、ストレスは溜まり、最終的に退職の理由にもなったほどです。
では、どうすればいいのか?
答えは、「すぐに集合させないこと」。「5分後に集まって」や「10時になったら集合ね」と少し先の時間を指定するだけで、状況は大きく変わります。
部下は作業のキリを見て区切りをつけやすくなり、その5分間で集中して仕事を進めることができます。結果として、会議にもしっかり集中して参加できるのです。
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