親が子どもに「交際するな」という権利は法律上認められているのか?

shutterstock_210886186 copy
 

交際直後や交際中のカップルの悩みとして、よくあるのが「親が交際相手を認めてくれない」というもの。この問題を法律の視点から見た場合、親には「子どもの交際関係に口出しをする権利」があるのでしょうか? この質問に対して、メルマガ『知らなきゃ損する面白法律講座』は、どの法律が関係するのか詳しく解説しています。

親が子供の交際関係に口出しできるのでしょうか?

相談

私には、お付き合いしている彼がいます。その彼の御家族は彼に「彼女(私)と関わるなら家を出て行け」と言ったそうです。理由は付き合っていてお互いメリットがないからということです。彼は、この言葉を聞き、家を出ていこうとしたのですが、高校生のため、ひとりでの生活は厳しいので、親に言わずに付き合うということになりました。

そこで疑問なのですが、彼の交友関係(友達、彼女)に親は口を出せるのですか? また家を出て行けというのは、親権など大丈夫なのでしょうか?いろいろ調べていたのですがわからず質問をさせていただきました。(10代:女性)

回答

実は、法律上親が子供の面倒をみること」が規定されています。具体的には、「親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う」と民法820条において定められており、「監護教育権財産管理権が認められています

監護教育権とは、簡単に言えば子供の肉体的・精神的発達を図るために様々なサポートを行うための権利義務と考えていただければと思います。たとえば、親が子供の居場所を指定したり(民法821条参照)、しつけの範囲内で叱ったり(懲戒権として民法822条))、アルバイトの許可を与えたり(民法823条参照)なども行えます。

財産管理権は、子が有する財産を管理して、その使い道を決定できる権利義務と考えていただいて問題ないかと思います(民法824条など)。

このように、親は子に対して広い権利義務が認められていることをまずはご理解ください。

print
いま読まれてます

  • 親が子どもに「交際するな」という権利は法律上認められているのか?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け