イビキをかく女性は「夜の生活」に消極的?ー海外の研究報告

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あなたの周りに、男性の横でガーガーとイビキをかいて寝ている女性はいませんか? 実はそのイビキ、カップルや夫婦であれば「夜の生活」に大きな影響があるらしいのです。女性のイビキと性欲との因果関係について、無料メルマガ『Dr.ハセのクスリとサプリメントのお役立ち最新情報』が、海外の研究結果を詳しく報告しています。

女性のイビキ

睡眠中にイビキをかく人は、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)になりやすい事はよく知られています。この睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に10秒間以上呼吸が停止する無呼吸を繰返し、その結果、日中傾眠などの種々の症状を呈する疾患です。

そこで今日は、イビキをかく女性性欲が低下して、オルガスムの感覚から遠ざかり、結果としてパートナーとの関係も悪くなるというお話です。すでに、男性の場合に睡眠時無呼吸と性機能の間に関係があることが分かっていたそうですが、女性の場合も同様に性機能が悪くなるというものです。これは、性医学誌Journal of Sexual Medicineに、トルコDokuz Eylul大学のNalan Koseodlu博士らが報告したものです。

睡眠時無呼吸の割合は、女性の場合は男性よりも約3分の1と低いのですが、それでも30歳から60歳代の女性の4%が、睡眠時無呼吸症だそうです。

一般女性の40%以上が何らかの性機能上の障害があるそうで、特に年齢が上がるに連れて女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下し、その影響によるとされています。また、高血圧や糖尿病も、性機能を低下させることが分かっています。

そこでこの研究者は、男性の場合に知られている睡眠時無呼吸と性機能の間の関係に着目し、女性の場合の睡眠時無呼吸との関係を調べました。研究は、睡眠時無呼吸と診断された5名の更年期前の女性(平均年齢48歳)について調べました。なお、これらの女性は全て既婚者で、月平均3回の性生活を行っている人達だったそうです。

まず、これらの女性の睡眠時無呼吸の症状について、呼吸障害の程度を3段階に分けました。次に、これらの人の性生活の満足度やオーガニスムなどの性感度や、その他の性機能について調べました。その結果、症状が悪化するに連れて、性感度や性機能の低下が顕著に認められたそうです。

睡眠時無呼吸以外の、年齢や他の病気の有無には関係が無い事から、睡眠時無呼吸は大幅に性欲を低下させ、性生活に対する感受性やオーガニスムの有無だけでなく、他の性機能をも悪化させている事が明らかという事です。

この報告によると、全女性の93%の人は、自分では気がつかない程度の軽いものの、何らかの睡眠時無呼吸症状があるのだそうです。この症状が進むと、睡眠の質だけでなく、性生活についてもマイナスとなることが考えられるので、注意が必要との事です。

image by: Shutterstock

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