人工衛星がどうして落ちてこないか説明できますか? 無料メルマガ『『1日1粒! 「幸せのタネ」』の著者で塾でも教鞭をとる須田將昭さんが、春期講習で小学生に説明した「人工衛星が落ちないわけ」を誌上再現。なるほど納得な内容です。
人工衛星はずっと落ちてきている?
みなさまこんにちは。マインドマップインストラクターの須田です。
子供達に塾でマインドマップを使いながら、いろんな科目を教えています。
先日の春期講習・理科は、「遠心力」をテーマとした内容でした。
その中に、「どうして人工衛星は落ちてこないのか?」という
話が出てきます。
簡単に言えば 地球の引力と遠心力が釣り合っているから です。
でも、別の見方をすると、人工衛星はずっと落ち続けているという感じでもあります。
大砲を考えてみましょう。ドーーーーンと打ち出したときに、その弾の勢い(スピード)によって、どこまで飛ぶかが変わります。
速ければ速いほど遠くまで飛びます。遠くまで飛ぶのですが、重力で地球に引っ張られます。
どんどん弾の速さを速くして、秒速8kmまで加速します。新幹線の100倍ぐらい速さです。
すると、弾は1秒間で8km進んで、重力で5mほど下がります。ところが地球は丸いので、8km先の地面は5mほど下がっています。
そう。弾が地面に落ちようと下がっていっても、その分、地面も下がっているので、「落ちようとして落ちない」のです。
そのまま頑張れば(笑)、地球を1周することになります。
そして、空気抵抗などを考えなければ、そのまま永久に地球の周りを回ることになります。
これが人工衛星です。
とりあえず「落ちてこない」というこの速度を「第一宇宙速度」と言います。これより遅ければ、いつか地面に落ちます(大陸間弾道ミサイルなどはこの速さ)。
もっと速くすると、地球の重力を振り切ります。そうすると月に行けるようになります。おおよそ秒速11.2km。これを第二宇宙速度と言います。
もちろんこれらはあくまで「理想の環境」の話なので、実際には最初からそんなスピードを出していることもないし、打ち上げの時には空気抵抗などもありますから、全く同じではありません。
ただ、ものすごく弾の速さを速くした結果、落ちようとして落ちきれないまま、地球を1周するようになる という、想像を超えるようなスピードをイメージしてもらえると嬉しいなと思います。
image by: Shutterstock
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