なぜ、松下幸之助は「運が悪い」と答えた人間を不採用にしたのか

2016.06.22
by yomeronpou
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誰もが知るようなカリスマ経営者は、なぜか「不幸な生い立ち」であったり「壮絶な人生経験」をしている方が多いように見受けられます。無料メルマガ『戦略経営の「よもやま話」』では、そんな経営者3人の例を上げながら、成功するために必要な「2つの要件」と「3つの要素」を紹介しています。やはり歴史に名を残すのは簡単なことではないようですよ。

経営者の性格形成

企業の「最大の経営資源」が経営者であるとするならば、成果を実現させる経営者の性格形成を知ることは秘儀を知ることともなりそうです。ただそのあり様を見てみると、あたかも禅宗の僧侶が「悟り」を開くにも似ており「知識」ではなく「知恵」として訪れるもののようです。その意味では、安易に体得はできそうもないものとも言えます。

松下幸之助さんですが、公的にはきらびやか成功の人生ですがその裏面には私的な苦悩の生い立ちがあります。幸之助さんは3男5女の末っ子でした。父親は11歳の時に、母親は18歳の時に亡くし、兄、姉もはやく26歳で長姉も亡くしており、おまけに長男も1歳にも満たずして亡くしています。

松下幸之助さんは、成功の秘訣を聞かれて3つのことをあげています。

  1. 貧しい家庭に生まれたこと
  2. 学歴が無いこと(小学校中退)
  3. 身体が病弱であること

肉親を早くに亡くしていることとも加えて、物事の本質を深く考えることが自分を律する術となって経営者としての人柄が形成されて行ったようです。

そんな松下さんですが「自分は運が良かったから成功した」と言い、社員の採用面談の最後に「あなたは、運がいいですか」と問いかけ「運が悪いですと答えた人は採用しなかったそうです。そこには、その人の思考スタイルを瞬時に見分けるカラクリがありました。それは、人がどのような「考え方」を持つべきかを教えるものでもあります。

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