安倍首相が「テレ朝」に激怒。党首討論で何が起きたのか?

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6月21日にテレビ朝日系列「報道ステーション」で放送された党首討論。この席上で安倍総理が見せた大人げない言動とその後のSNSでのテレ朝批判が大きな話題となりました。メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』では、著者の新 恭さんが討論の肝心なシーンを誌上再現するとともに、マスメディアに圧力をかける総理とその周辺を徹底批判、「参院選で自民党を勝たすわけにはいかない」と結んでいます。

テレビ党首討論から逃げ腰の安倍首相が執拗なテレ朝攻撃

参議院選前のテレビ党首討論の日程がいつもと違う。公示日以降はたった1回しかない。3年前の前回、6年前の前々回ともに4回だったのに、一体なぜなの
か。聞けば、自民党から各局にお達しがあったとか。「党首討論会は6月19日から25日までの1週間に限定する」と。

22日が公示日で、25日は土曜日。自ずから番組編成上、公示日以降の日程は限られてくる。結果、公示後のテレビ討論会は24日のTBS「NEWS23」だけになった。なんともお寒い限りだ。

7月10日の投開票までに、たっぷりと時間はある。その気になれば、いくらでも日程調整は可能だろう。国民の理解を深めたいという安倍首相の日頃の発言からいっても、選挙直前こそテレビメディアを活用すべきである。

一方的に街宣カーの上で演説するのも悪くないが、一般有権者の多くは、他党党首と対論する場面を見て、政策の違いを比較検討したいのではないか。いわゆる「ゆ党」をのぞく野党各党(民進、共産、社民、生活)は6月16日、自民党の谷垣幹事長あてに次のような要望書を提出していた。

参議院選挙に向けたテレビ各局等の各党党首討論会の日程がほぼ固まりました。しかし、その日程は6月19日と21日に3回ずつと集中し、更に、22日の公示後に実施されるのは24日の1回のみ、その後投票日までの2週間、党首討論の機会が一度もないという異常事態となっています。(中略)つきましては、公示日後も更なる党首討論の機会を設けるため、テレビ各局の2回目の出演あるいはテレビ以外の場も含め、期間の縛りなく、御党並びに安倍総裁に積極的にご対応いただきますよう申入れます。また、その観点より、仄聞している御党からテレビ各局に対して発した通告があるのであれば、これを撤回して頂きますよう、お願い申し上げます。

安倍首相はなぜ、公示日前後でテレビ出演を打ち止めにし、各局をそれに従わせようとするのだろうか。

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