「独裁政治の始まり」とも。安保国会最終盤を新聞各紙はどう伝えたか

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与党が週内に成立を目指している安保法案。国会前だけでなく全国で連日抗議デモが開かれるなど、とても国民の理解を得られているとは言いがたい状況の中、17日には参院本会議で採択が行われようとしています。この一連の流れを新聞各紙はどう伝えたのでしょうか。ジャーナリストの内田誠さんがメルマガ『uttiiの電子版ウォッチ』で比較・分析しています。

採択迫る安保法案、新聞各紙はどう伝えたのか

今朝の各紙が、共通して重視しているのは……。

第1に、採決が近づく「安保法案」関連
第2に、消費税10%時の還付金案と軽減税率案

の2つです。

1面トップは……。

《朝日》…「自公、『週内成立』を確認」「参院委きょう総括質疑」
《読売》…「軽減税率導入を検討」「今秋とりまとめへ」
《毎日》…「参院委きょうにも採決」
《東京》…「深まる疑念 矛盾」「安保法案 きょう審議打ち切り」

ということで、いよいよ採決が迫ってきた「安保法案」について、《読売》を除く3紙が1面トップです。《読売》さすがに今日は1面の左肩に「安保法案きょう最終質疑」との見出しで記事を置いています。

解説面は……。

《朝日》…「最終版「違憲」次々」
《読売》…「財務省案 公明が危機感」「「選挙戦えぬ」「消費者に負担」」
《毎日》…「与党「国民負担大きい」」「財務省還付案困難に」
《東京》…「安保デモ拡大 市民続々」

ということで、《朝日》と《東京》は1面トップに対応して安保法制関連、《読売》も1面トップに対応の形ですが中身は軽減税率。《毎日》は1面左肩に載せた軽減税率関連の記事に対応した解説ですが、強烈な社説を1面中央に持ってきています。

ということで、「安保法制」に関わって各紙は何をどのように伝えたか、比較分析します。

基本的な報道内容

ここは試みに、項目的な整理に止めます。

1.中央公聴会について 6人の公述人/SEALDsの奥田愛基さん他
2.国会内情勢、修正協議など 次世代の党など3党が修正合意
3.国会前を中心とした安保法案反対の集会 連日の抗議運動
4.論点のまとめ

以上の4点を基本に、各紙の取り上げた内容を整理しましょう。

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