元旅行誌編集長を唸らせた、伊豆の「ファーストクラス民宿」

 

アメニティはタオル、歯ブラシ、浴衣、カミソリ。 バスタオルはないので、自分で持っていく必要がある。 布団敷きもセルフである。

この段階で「ファーストクラス」からはチトはずれるな、と思いつつ、一服を終えたらさっそく風呂だ。まずは釣りでべとべとの体を洗いたいので、1階の男女別浴場に行く。 お風呂の写真は以下のような感じである。

男性用のお風呂。3人くらいでいっぱいのこぢんまりとした湯船である

男性用のお風呂。3人くらいでいっぱいのこぢんまりとした湯船である

カランは3人分あり、シャンプーやボディーソープは用意されている。

脱衣所に温泉に関するこだわりが色々と書いてあり、まあ、好きな人はきちんと読むと楽しいはずだ。ここで書いているとものすごく長くなるので割愛するが、要するに、源泉かけ流しにこだわったのでこの大きさの湯船になった、源泉かけ流しとはどんなものか、ということが書いてある。

湯船の右奥のところから源泉がちょろちょろと出ていて、それを飲んでみると大変しょっぱい、舌に苦味が残る味だ。毎日完全換水(水抜き)清掃を行っており、泉質はカルシウム・ナトリウム-塩化物温泉で源泉50.6度。

「強塩味、苦味、無色透明、ほぼ無臭」と観察した(郡司さん風。笑)。

源泉は集中管理の混合泉で、湧出量は毎分1,539リットルと豊富。そのうちの毎分15リットルをこの宿で利用している。前述の通りの源泉100%かけ流しで、加水も加温もなし(冬季と夏季には熱交換で湯温調節あり)。見事なものである。 温泉好きとしてはワクワクせざるを得ない。

15リットルと聞くと少なく感じるかもしれないが、毎分1リットルに対して利用者が1~2人であれば、かけ流しでも清潔感を維持できるとされている。この宿は毎分15リットルが浴槽に注がれていて、男女あわせて15人も入れない浴槽だから、これで十分というわけである。

さっそくかけ湯をして湯船に入ると、これがかなり熱い。浴槽で44度強ある。あとから入って来たおじさんたちは「熱くて入っていられない」と言っていたが、僕は草津の48度にも慣れちゃっているので、全然、平気である。むしろ湯上がりがスカっとしていて気持ちがいい。塩分が濃い湯なので非常によく温まり、湯上がりにも汗が止まらなくて再入浴したくらい。想像よりも食塩泉系のベタベタ感がなく、湯もフレッシュ感が高い。さすがは源泉100%かけ流しの湯である。

高温の湯に入ると、いわゆる交感神経が刺激されて元気が出る。お風呂から部屋へ戻る途中で、瓶ビールを1本もらっていき、部屋でグラスに注いでぐびぐびと飲む。ぷはー!! 最高ですわ。ちなみに生ビールは置いていません。僕は全然気にしないけども。

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