【いじめ対談2】こんなタイプの親が、我が子のいじめに気づけない

2015.12.03
by kousei_saho
 

無視やLINEいじめに気づく方法

阿部:あとは……僕なんかはすぐ気付いちゃうんですけども、階段で転んだって言うのに、防御痕がないとか。小さい子だと、手でガードするのが間に合わない子もいますけど、ある程度年齢がいくと、転んだ時に手を先にケガしたりとか、ほかの部分でカバーしたりするものなんですよね。もっとも、ケガの位置とケガの理由が全然違う場合もあります。こういう、見ればわかることってもちろんありますよね。

谷原:外形的ないじめ、例えばお金を要求されているのであれば、どこかからお金を集めないといけないので、親に何かの理由をつけてお金を急にせびりだす、というようなことがありますよね。例えば殴られる、蹴られるという暴行の場合には、体に何らかの情報が残る。それもさっきと同じように、実際と違う理由を言って「これでケガした」というように言い張る、という兆候がある。他にも、例えば上履きを隠されるとか、リコーダーを捨てられるとか、物が急になくなるとか、教科書が汚れるとか、ランドセルが急にボロボロになっちゃったとか、そういう兆候があると。この辺はよく観察しましょう、という話ですよね。

阿部:そうですね。

谷原:ただ、そういうのとは逆に、無視をされるとか、LINE上でいじめられるとか、そういう、外形的な変化のないケースの場合って、何か気付ける方法はありますか?

T.I.U.総合探偵社の阿部泰尚さん

T.I.U.総合探偵社の阿部泰尚さん

阿部:ありますね。その子の性格によって両極端な部分があるんですけども、そういういじめを受けた際に、閉じこもっちゃう子は閉じこもっちゃうんですよ。そうすると、1人になれる空間から比較的出てこなくなってきたり、そこにいる時間がすごく長くなったりするんですね。またいっぽうで、そういう様子を親とか身近な人に見せてしまうと、心配をかけるんじゃないかって勝手に本人が思い込むと、妙に明るくなったりとか、空元気になったりと。ブレはあるんですけど、やっぱり様子の変化というのが出てくる。

谷原:ほほう。

阿部:ただ、妙に明るい振る舞いをしている子と話をしてみると、明るさを装ってないと、いじめのことばかり考えちゃうというのもあるみたいだし、普通の生活ができないというのがあるみたいなんですよね。やっぱりそういう部分では、隠そうとするが故の反面行動みたいなのが、出ているのかなって。あとは携帯系、スマホ系でのいじめなんですが、普通って中学生くらいになってくると、スマホを自分の身の周りから離さないと思うんですよ。だけどいじめられている子は、そのスマホにはいろんな要求がくるし、いろんなこと書かれるので、やっぱり体から離しちゃうという様子も、結構あるんですよね。

谷原:いずれにしても、お金だとか体だとか持ち物だとかっていうのを、よく普段からお子さんのことを観察するのと同時に、精神状況ですね。様子をよく見てないと、なかなかいじめがあったことはわからない、ということになりますね。

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