【メール作法】意外と知らない?「科する」と「課する」の使い分け

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日頃から何気なく使用している「科する」と「課する」。この言葉、正しく使い分けできていますか? ビジネス上で間違いやすい日本語の言葉使いについて、無料メルマガ『仕事美人のメール作法』の著者・神垣あゆみさんがわかりやすく解説しています。あなたは日本語の使い分けに自信がありますか?

言葉の使い分け1 「科する」と「課する」

「科する」と「課する」。この2つの言葉の使い分けはできていますか?

「科する」は、罰金や刑などの罰を負わせること
「課する」は、税金や学業などを割り当てること

という違いがあります。

例)科する…罰則を科する、ペナルティーを科する
  課する…任務を課する、ノルマを課する

刑罰や、秩序違反に対する制裁を負わせるという意味で用いられるのが「科する」。

対して、「課する」は負担すべきものとして引き受けさせること、一方的に負わせること。国や地方公共団体などが国民や住民に税や義務などの負担をかけるとき、「消費税を課する」のように使います。

制裁的な意味合いを持つのが「科する」で、そうではなく義務として負うのが「課する」という違いを覚えておきましょう。

言葉の使い分け2 「収集」と「収拾」

「収集」と「収拾」。意外と見過ごしやすいこの2つの言葉の違い使い分けはできていますか?

「収集」は、特定の品を集めること
「収拾」は、うまく収めてまとめること

という違いがあります。

例)収集…ごみの収集、情報収集
  収拾…事態の収拾、収拾がつかない

物という目に見えるものを集めるのが「収集」で、何かが原因で起こった事態をとりまとめるのが「収拾」。

「収集」は「蒐集」という漢字を使うこともあります(新聞表記では「収集」に統一)。「アンティーク家具の収集」のように自分の楽しみのために集めるという意味合いでも使いますね。

「収拾」するのは、かなり混乱した事態や乱れた状態であるため、対処が困難なことも。手におえず「収拾がつかない」ということにもなり得るわけです。

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