レスポンシブの次はアダプティブ? 新・3大「Webデザイントレンド」

Rawpixel/Shutterstock
 

それは、ルーク氏がA Book Apartから出版している著書『モバイル・ファースト(MOBILE FIRST)』にある、このテキストをよく読み込むと伝わってくるはずです。

モバイルファーストの実践とは、モバイルインターネットの爆発的な成長にただ備えるだけではない。ユーザーが本当に必要とすることにフォーカスすることで、これまでできなかった方法でのイノベーションが可能になる。(ルーク・ウロブルスキー氏)

何かデザインやコンテンツ制作の根幹を言い当ててるような、深い言葉ですが、つまり、スマホ(モバイル)というスクリーンサイズも小さく、通信パフォーマンスも低いデバイスに合わせてサイトをデザインする、ということは、「ユーザーが本当に必要とすることに絞って作らないとならない」ということで、不要なデザイン要素あれば、まとめて削ぎ落とすことも必要です。

そしてそのようにして、「ユーザーにとって本当に必要な部分」を抽出して、スマホならではの優れている機能と組み合わせる事で、新しいイノベーションが見えてくるかもしれない、と言ってるわけですね。

この「ユーザーにとって本当に必要な部分」を抽出するというコンセプトは、デザインの本質でもある「レス・イズ・モア」(より少なく要素を絞ることでより豊かなものを伝える)に通じる所があって興味深く感じます。

また「モバイルファースト」という言葉は、このコンセプトが発表された2009年に、一番スクリーンサイズは小さいが機能性等様々な可能性を持っているデバイスが(たまたま)スマホだったので「モバイル(スマホ)ファースト」と言ってるだけで

今後モバイル(スマホ)に変わるような最小デバイス、(例えば「AppleWatch」のようなデバイス)が主流になったとしても、この「モバイルファースト」というコンセプトは生き続けるわけですね。

ですから皆さんの周りで、「モバイルファースト」ってスマホなくなったら通用しないコンセプトだしね」などと言ってる方がいれば「違いますよ」と、優しく教えてあげても良いかもしれません(笑)

>>次ページ PCやタブレットにはないモバイルの可能性

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