レスポンシブの次はアダプティブ? 新・3大「Webデザイントレンド」

Rawpixel/Shutterstock
 

ユーザーの環境によって、提供するコンテンツ自体を変えてしまうオーダーメイド的なデザインやマーケティングの考え方であるという点で、これはまさに「アプリ」に合った考え方でしょうし、最近さかんに開発が行われている「ウェアラブルデバイス」とも連携しているコンセプトとも言えます。

「ウェアラブルデバイス」とは、「AppleWatch」や「Google Glass」のように体にまとうデバイスであり、スマホ以上に機能性を獲得しているメディアと言えます。

例えば、少し前に「開発は失敗だった?」と言われている「Google Glass」については、まだ次世代のモデルの開発は進められているとも言われ、様々な実験はされてるようです。「Google Glass」を使った研究プロジェクト「Project Glass」の動画を見ると、例えばユーザーが本屋に行くと、「Glass」がユーザーが探している本のあるコーナーに、誘導してくれたりします。

また街中で気になるものがあれば、写真に撮ってすぐに友人にメールで送ることもイメージしているようです。

「Google Glass」については、なかなかにぶっ飛んだUIデザインであるようにも思えますが、かなり極端な例としては「アダプティブデザイン」とはこのようなデザインです。

ユーザーがどこに居るのか?何をしているのか?等に合わせたコンテンツが用意されるというイメージです。

「アダプティブデザイン」は、行き着くところまで行くとAI(人工知能)までいってしまい、SFの話になってしまいそうなんで、身近な例を書かせてもらいますと、例えばカーナビのデザインなどわかりやすいかと思いますが、普通に昼間走っている時と夜間か、暗いトンネル内を走っている時、センサーでそれを察知し振り分け、目が眩まないようなデザインに変えたりします。

またGAPのWebサイト(アメリカ)では、自宅にいるときはオンラインショップにつながり、実際にお店にユーザーが来た時はショップアシスタントにつながったり、店舗地図が表示されたりします。

こんな風に、ユーザーの環境によってそもそも用意されるコンテンツが違うなど、そこまで踏み込んでいるのが「アダプティブデザイン」と言えるでしょう。

何か「モバイルファースト」というコンセプトを一番体現しているデザイン方法・デザインの考え方はこの「アダプティブデザイン」ではないだろうか?……などと今回の記事を書かせてもらって、あらためて感じたりしたのですが、今ユーザーに求められているものはどんな事なのか? あるいは半歩先の未来にユーザーに使われるデバイスは? そういう環境で「デザイン」はどんな形であるべきか?

そんな事を考え続けていくともう「Webデザイナー」=「Webサイト・Webページをデザインする人」という図式は完全に崩れていて、アプリからWebページからその中間まで、何でも作っていけるようにしていかないとならないな、、なんて今更感じたりしました。

短くまとめるつもりですが、かなり長くなってしまいました。最後まで読んでいただいて有難うございました。

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