「朝食抜き」はこんなに危険。20年の長期研究でわかったこと

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「ちゃんと朝ご飯を食べて行きなさい!」と、子供の頃から母親に言われ続けてきた方も多いかと思いますが、どうやらその助言は間違っていなかったようです。無料メルマガ『e-doctor ドクタースマートの医学なんでも相談室』では、鳥取大学が発表した「朝食抜きと死亡リスクとの関連」の研究で判明した驚きの結果を紹介しています。

朝食をちゃんと食べないと癌や心臓病で死ぬ人が多いんだって?

今日は、朝食をちゃんと食べないと癌や心臓病で死ぬ人が多いんだって?というお話です。

朝食を食べない習慣の人は、食べる習慣の人よりも、男性の循環器疾患による死亡リスクと全死亡リスク女性の全死亡リスクが有意に上昇することが、鳥取大学の横山氏らの研究で明らかになりました。

Skipping Breakfast and Risk of Mortality from Cancer, Circulatory Diseases and All Causes: Findings from the Japan Collaborative Cohort Study

朝食を食べる習慣は、食事パターンのマーカーであり、健康的なライフスタイルの有用な予測因子です。朝食を抜くことで不健康な影響があることは、多くの研究で報告されていますが、朝食抜きと死亡との関連を検討した研究は少ないのです。

そのため、本研究では、朝食抜きと癌・循環器疾患・すべての原因による死亡との関連を調査し、日本人の生活習慣が癌とどのように関連していかを明らかにすることを目的に行われました(参加者:男性3万4,128人、女性4万9,282人;40~79歳)。

参加者は1988~90年にベースライン調査を完了し、2009年末まで追跡調査が行われました。朝食を食べる習慣の有無で参加者を2群に分け、比較しました。主な結果は以下のとおり。

19.4年の追跡期間中に、癌で死亡した人は5,768人、循環器疾患で死亡した人は5,133人、すべての原因により死亡したのは1万7,112人でした。

朝食抜きは、不健康な生活習慣に関連していました。朝食抜き群は、朝食を食べる群に比べ、男性の循環器疾患による死亡リスクと全死亡リスク女性の全死亡リスクが有意に上昇したそうです。

やっぱりそうなんですね。朝食を食べることは大事なんですよね。ドクタースマートは、朝食を抜いたことはただの一度もありません。皆様も、毎日、朝食をキチンと食べましょうね。

image by: Shutterstock

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